【ITパスポート練習問題 6.3対応】(1) 情報セキュリティ対策の種類 ① 人的セキュリティ対策

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情報セキュリティ対策の種類 人的セキュリティ対策

現場から高める情報セキュリティ対策の要とは?

近年、あらゆる分野でデジタル化が進み、企業や組織に求められる情報セキュリティのハードルは以前にも増して高くなっています。システム障害やデータ漏えいといったリスクが発生すると、信頼低下だけでなく業務継続にも大きな影響を及ぼしかねません。そのため、人的・技術的・物理的対策をバランスよく整え、情報を扱うすべての人が同じ意識を持つことが重要視されています。

こうした状況では、IoTをはじめとした先端技術の活用とあわせて、現場主導の取り組みが欠かせません。具体的には、情報セキュリティ啓発情報セキュリティ訓練を実施し、平時から社員の知識と対応力を高めておくことがポイントとなります。また、組織の動きを常に確認する監視体制や、組織における内部不正防止ガイドラインの整備、適切なアクセス権の設定などが総合的な防御力を支えます。

こうした対策を視野に入れることで、不測の事態に動じない組織力の構築に近づき、就職・転職などのキャリアシーンでも頼られやすい存在となる可能性があります。

学習ポイントをチェック

  • 情報セキュリティ啓発が求められる理由
    セキュリティリテラシーを全員で共有することで、人為的ミスや内部不正を減らし、トラブル発生のリスクを小さくする
  • 情報セキュリティ訓練を行う意義
    標的型メールを想定した演習などにより、現場の対応力を高め、日常業務でも不審な動きに素早く気づけるようにする
  • 監視体制を整える必要性
    システム稼働状況やアクセス履歴を継続的にチェックし、問題を早期発見・早期対応につなげる
  • 組織における内部不正防止ガイドラインの活用
    明文化されたルールに基づいて行動を管理することで、不正行為の抑止とトラブル発生時の追跡調査をしやすくする
  • アクセス権を適切に設定するポイント
    利用者の権限を必要最小限に絞ることで、重要情報への不要なアクセスやデータ持ち出しを防ぐ
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この章のワンポイント解説

情報セキュリティ対策の人的対策においては「啓蒙(教育)」が大切であり、会社組織として取り組む必要があります。

昨今ではメールからの身代金要求型ウイルス感染(ランサムウェア)が深刻です。これにはウイルス対策ソフトやファイアウォール、WAF等だけでは対処できず人的教育が重要になっています。

この教育啓蒙、訓練と合わせて仕組みとして取り組むべきものとして「監視」「組織における内部不正防止ガイドライン」「アクセス権」があります。

現実的な話としては「監視」(及び当然に発生するログの安全な保管)には専用ツールの導入が必要で結構ハードル高めだったりします。

組織における内部不正防止ガイドラインはIPAにより策定公開されています。啓蒙の土台ともなりえるでしょう。

アクセス権は未然に事故を防ぎリスク範囲を限定的にするものですがこちらもそれなりのITシステム導入が必要ですね。組織単位、役職単位、個人単位など結構複雑で管理も大変だったりします。加えて毎年組織変更やら人の出入りの度に…変更変更(もうやってられっか!!←だめです)

全体的に進めて常に改善(PDCA)を行う指針として、個人情報保護マネジメントシステム(JIS Q 15001規格Pマークは知名度の高い認定マーク)やISMS(JIS Q 27001規格)に取り組む企業も多くあります。これらは企業にとって対外的なアピールにもなります。

また、昨今特に大企業との取引ではこれらの規格に対応していること(又は準ずる対策をしていることをアンケートで回答可能であること)が求められるケースも増えていたりします。アンケートはIPAのセルフチェックシートが利用されていることもありますね。

全体のどこを学習しているのか把握しながら進めましょう。IPAシラバス原本PDFはこちら

このページは以下の「ITパスポート シラバス6.3」学習用コンテンツです。

◆大分類:9.技術要素
◆中分類:23.セキュリティ

◆小分類◆見出し◆学習すべき用語
63.情報セキュリティ対策・情報セキュリティ実装技術(1) 情報セキュリティ対策の種類
① 人的セキュリティ対策
情報セキュリティ啓発
情報セキュリティ訓練(標的型メールに関する訓練ほか)
監視
組織における内部不正防止ガイドライン
アクセス権

情報セキュリティ啓発とは?

情報セキュリティ啓発は組織内の全従業員に対して、情報セキュリティの重要性を認識させ、適切なセキュリティ対策を理解し実践するよう促す活動です。

情報漏洩やサイバー攻撃などの脅威から組織の情報資産を守るために、セミナーやワークショップ、eラーニングなどの形式で定期的に実施されます。

具体的には、パスワード管理やフィッシングメールへの対応方法、ソーシャルエンジニアリングの手口を理解することが含まれます。情報セキュリティ啓発は組織全体のセキュリティ意識を向上させる重要な手段です。

情報セキュリティ啓発に関する学習用問題にトライ!

情報セキュリティ啓発活動の主な目的は何ですか?

情報セキュリティ啓発の一環として、従業員が学ぶべき内容として最も適切でないものはどれですか?

情報セキュリティ啓発活動が効果的に行われると期待される結果として適切なものはどれですか?

情報セキュリティ訓練(標的型メールに関する訓練ほか)とは?

情報セキュリティ訓練は、組織の従業員がセキュリティに関連する脅威やリスクに対して適切に対応できるようにするための実践的な訓練です。

特に標的型メール(フィッシングメールやスピアフィッシング)に対する訓練は重要で、従業員がこれらの攻撃を識別し適切に対処できるようになることを目的としています。

訓練内容には疑わしいメールの特定方法や、安全なメールの送受信手順などが含まれます。情報セキュリティ訓練は実際の攻撃を模擬したシナリオを用いることで、従業員の反応や対応力を強化します。

情報セキュリティ訓練に関する学習用問題にトライ!

情報セキュリティ訓練の主な目的は何ですか?

標的型メールに関する訓練で最も重視されるべきポイントは何ですか?

情報セキュリティ訓練が効果的に行われると期待される結果として適切でないものはどれですか?

監視とは?

監視は組織の情報システムやネットワークにおいて、異常な動きや不正アクセスなどをリアルタイムで検知し、セキュリティインシデントを未然に防ぐための活動です。

セキュリティ監視システムを導入することで、ログデータの収集・分析を自動化し、迅速な対応が可能となります。

監視の対象には、ネットワークトラフィックやシステムログ、ユーザーのアクセス権限などが含まれます。監視は、組織の情報資産を守るための重要な手段であり、セキュリティ対策の一環として欠かせない存在です。

監視に関する学習用問題にトライ!

情報システムにおける監視の主な目的は何ですか?

監視システムが効果的に機能するために必要な要素として最も適切でないものはどれですか?

監視活動が重要視される理由として最も適切なものはどれですか?

組織における内部不正防止ガイドラインとは?

組織における内部不正防止ガイドラインは、従業員による情報漏洩や不正行為を未然に防ぐために設けられるルールや基準を示します。このガイドラインにはアクセス権の制限や監査の実施、従業員の行動監視などの対策が含まれます。

内部不正は組織の信用や経済的損失を招くため、ガイドラインの策定と遵守が求められます。具体的な事例を交えながら、従業員への教育や定期的な見直しを行うことで、内部不正のリスクを最小限に抑えることができます。

組織における内部不正防止ガイドラインに関する学習用問題にトライ!

内部不正防止ガイドラインの主な目的は何ですか?

内部不正防止ガイドラインに含まれる対策として最も適切でないものはどれですか?

内部不正防止ガイドラインの策定において重要視される要素として適切でないものはどれですか?

アクセス権とは?

アクセス権は情報システムやネットワーク内の特定のリソースに対するユーザーの操作権限を指します。適切なアクセス権の設定は、情報セキュリティを確保するために重要です。

アクセス権には、閲覧権限、編集権限、削除権限などが含まれ、それぞれのユーザーが業務に必要な範囲内でのみアクセスできるように制限されます。アクセス権の管理は、不正アクセスを防ぐための基本的なセキュリティ対策であり、定期的な見直しや更新が求められます。

アクセス権に関する学習用問題にトライ!

アクセス権の主な目的は何ですか?

アクセス権の管理において重要でない要素はどれですか?

アクセス権の設定が不適切であると発生し得るリスクとして最も適切なものはどれですか?

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