【ITパスポート練習問題 6.3対応】19.業務プロセス

【解説】

正解: 2 現状業務プロセスの把握と分析

この問題は、業務プロセス改善に着手する際に、どのステップから始めるべきかという「改善の基本的な進め方」を理解しているかを確認するものです。やみくもにシステム導入や人員配置の変更をするのではなく、まず現状を正しく把握することの重要性を問うています。

正解の「現状業務プロセスの把握と分析」は、改善活動の出発点として最も適切です。誰が、いつ、どのような手順で仕事をしているのか、どこでムダや手戻り、待ち時間が発生しているのかといった点を可視化し、問題点やボトルネックを明らかにすることで、初めて有効な改善策を検討できます。

一方、選択肢1の「ITシステムの導入」は、現状の課題を把握したうえで「どの部分をシステム化すると効果的か」を判断してから検討すべき後続のステップです。現状分析なしでシステムだけ導入すると、ムダな機能が増えたり、業務に合わないシステムになったりするリスクがあります。選択肢3の「人員配置の再構成」も、どこに業務の偏りや非効率があるかを理解した後に行うべき施策であり、最初のステップとしては不適切です。

【解説】

正解: 2 BPMN

この問題は、「業務プロセスを図式としてモデル化するときに、どのような手法や記法を使うか」を理解しているかを確認するものです。特に、業務プロセスのモデリングに特化した標準的な表記法を区別できるかがポイントです。

正解の「BPMN（Business Process Model and Notation）」は、業務プロセスを視覚的に表現するための国際的な標準表記法です。開始イベント、タスク、ゲートウェイ（分岐・合流）、スイムレーンなどの記号を用いて、業務の流れや関係者を分かりやすく図示できるため、現状分析や改善案の検討、関係者間の共通理解の形成に広く利用されます。

一方、選択肢1の「SWOT分析」は、企業や事業の強み・弱み・機会・脅威を整理するための戦略分析手法であり、プロセスの流れそのものを図式化するものではありません。選択肢3の「フィールドワーク」は、現場観察やヒアリングなどを通じた情報収集の方法であり、プロセスをモデルとして表現するための図式的な手法ではないため、問いの意図とは異なります。

【解説】

正解: 3 プロセスの複雑化

この問題は、業務プロセス改善の「目的」を正しく理解しているかを確認するものです。改善活動が何を目指すのか、逆にどのような状態は望ましくないのかを区別できることが求められています。

業務プロセス改善の目的は、一般に生産性向上、コスト削減、品質向上、リードタイム短縮、従業員や顧客の満足度向上などです。これらを達成するためには、ムダや手戻りを減らし、分かりやすくシンプルなプロセスにしていくことが重要です。

選択肢3の「プロセスの複雑化」は、これらの目的と真逆の方向に進むものであり、最も適切でない内容です。手順や承認者をむやみに増やすと、処理時間の増加、ミスの増加、担当者の負担増につながり、改善どころか悪化を招きます。一方、選択肢1の「コスト削減」や選択肢2の「従業員の満足度向上」は、業務プロセス改善が目指す代表的な目的であり、不適切とは言えません。

【解説】

正解: 1 顧客情報

この問題は、E-R図における「エンティティ」という概念を理解しているかを確認するものです。エンティティとは何を指し、どのようなものがエンティティの例となるのかを区別できることが求められています。

正解の「顧客情報」は、データベースで管理される対象として分かりやすいエンティティの例です。「顧客」という現実世界の対象について、顧客ID、氏名、住所、連絡先などの属性を持たせて表現することができます。このように、現実世界で管理したい「もの」や「概念」がエンティティになります。

一方、選択肢2の「注文の処理フロー」は、処理の流れ（プロセス）を指すものであり、E-R図ではなくDFDやフローチャートなどで表現される対象です。選択肢3の「通信プロトコル」は、通信のルールや手順をまとめた技術的な仕様の名称であり、データとして管理する具体的な対象（顧客・商品・注文など）を指しているわけではないため、エンティティの例としては不適切です。

【解説】

正解: 3 菱形

この問題は、E-R図で使用される図形要素のうち、「リレーションシップ」をどのような形で表現するかを理解しているかを確認するものです。エンティティ、属性、リレーションシップそれぞれに対応する図形を区別できるかがポイントです。

E-R図では、エンティティ間の関係を表す「リレーションシップ」を菱形で表現します。例えば、「顧客」と「注文」というエンティティの間に「行う」や「発注する」といった関係を菱形で示し、どのエンティティ同士がどのように結びついているかを表現します。

一方、選択肢2の「四角形」はエンティティを表すために用いられます。顧客、商品、注文などのエンティティは四角形の箱として図示されます。選択肢1の「円」は、E-R図では一般的には用いられず、属性には楕円（または丸みのある図形）が使われますが、リレーションシップを表す形ではありません。そのため、リレーションシップに対応する図形として正しいのは菱形だけです。

【解説】

正解: 2 データの関係性を視覚化する

この問題は、E-R図の「主な用途」を理解しているかを確認するものです。E-R図がどのような場面で使われる図なのかを、他の図との違いも含めて把握しているかが問われています。

E-R図の主な用途は、データベース設計において、データ同士の関係性を視覚的に整理・表現することです。顧客、商品、注文といったエンティティと、それらの間の「1対多」「多対多」といった関係を明らかにし、論理的なデータ構造を設計する際の基礎となります。

一方、選択肢1の「プログラムのフローチャート作成」は、処理手順や分岐条件を表現するものであり、フローチャートやDFDなどの別の図法が用いられます。選択肢3の「ユーザーインターフェースの設計」は、画面レイアウトや操作性の設計に関するものであり、ワイヤーフレームや画面遷移図などが主に利用されます。いずれもE-R図の用途とは異なります。

【解説】

正解: 2 楕円または円

この問題は、DFD（データフローダイアグラム）で使用される図形要素のうち、「プロセス」を表す形状を正しく理解しているかを確認するものです。DFDの基本記号を区別できるかがポイントです。

DFDでは、「プロセス（処理）」を楕円または円で表現するのが一般的です。この楕円の中に「在庫照会」や「受注処理」などの処理内容を記述し、データフローとの関係を図示することで、システム内の処理の流れを視覚化します。

一方、選択肢1の「長方形」は、DFDでは通常「データストア（ファイルやデータベースなどの保管場所）」を表すために使われます。選択肢3の「菱形」は、DFDの記号ではなく、フローチャートにおける判断や、E-R図におけるリレーションシップなどで用いられる形状です。したがって、プロセスに対応する形は楕円または円だけです。

【解説】

正解: 1 四角形

この問題は、DFDにおける「外部エンティティ」の表現方法を理解しているかを確認するものです。システムの外側にいる主体をどのような記号で示すかを押さえているかが問われています。

DFDでは、システム外部からデータを送受信する相手（顧客、他システム、他部門など）を「外部エンティティ」と呼び、これを四角形で表現します。外部エンティティを明示することで、システムの境界が分かりやすくなり、どこからデータが来てどこへ出ていくのかを把握しやすくなります。

一方、選択肢2の「円」は、DFDにおいてプロセス（処理）を表すための形状です。選択肢3の「三角形」は、DFDの標準的な図形要素としては用いられません。したがって、外部エンティティに対応するのは四角形のみです。

【解説】

正解: 3 データベースの物理設計を詳細化する

この問題は、DFDを利用する「目的」が何かを理解しているかを確認するものです。DFDが何を可視化するための図であり、どこまでの設計段階を扱うものかを区別できるかがポイントです。

DFDは、システム内外のデータの流れや、プロセス同士・データストアとの関係を視覚化するためのツールです。どのプロセスがどのデータを入力し、どのデータを出力するかを図示することで、業務やシステムの構造を上流工程で理解・整理することができます。

選択肢3の「データベースの物理設計を詳細化する」は、テーブル定義やインデックス設計、ストレージ構成など、より下流の技術的な設計に関する内容です。これはE-R図や物理設計書などの領域であり、DFDの直接の目的ではありません。一方、選択肢1の「システム内のデータの流れを把握する」と選択肢2の「プロセス間のデータのやり取りを整理する」は、いずれもDFDの主な利用目的を表しており、適切な内容です。

【解説】

正解: 2 各プロセスの担当者や部門を明確にする

この問題は、BPMNにおける「スイムレーン」の役割を理解しているかを確認するものです。BPMNの中でも、誰がどの作業を担当しているかを表す要素を正しく選べるかが問われています。

スイムレーンは、業務プロセス図を担当者や部門ごとに区切って表示するための枠組みです。レーンごとに「営業部」「経理部」「システム部」などを割り当て、そのレーン内に該当部門が担当するタスクを配置することで、プロセスのどの部分を誰が担当しているかを一目で把握できるようにします。

一方、選択肢1の「データの流れを表現する」は、BPMNにおいてはデータオブジェクトやメッセージフロー、シーケンスフローなどの別の要素が担う役割です。選択肢3の「時系列でタスクを並べる」は、シーケンスフローによってタスクをつなぐことで表現されるものであり、スイムレーン固有の役割ではありません。スイムレーンはあくまで「担当の区分」を示すための枠組みです。

【解説】

正解: 1 円

この問題は、BPMNの基本要素の一つである「イベント」が、どのような形状で表現されるかを理解しているかを確認するものです。開始・終了などのイベントと、タスクなど他の要素との違いを把握しているかがポイントです。

BPMNでは、イベントは基本的に「円」で表されます。開始イベント、終了イベント、中間イベントなど、いずれも円形の記号をベースに、線の種類やアイコンの違いで意味を区別します。これにより、プロセスのどこで何がトリガーとなり、どこで完了するのかを視覚的に示すことができます。

一方、選択肢2の「四角形」は、BPMNにおいて「タスク（アクティビティ）」を表す形状です。各業務処理のステップは四角形で図示されます。選択肢3の「六角形」は、標準的なBPMN記法ではイベントを表す形としては用いられません。そのため、イベントを表す形状として適切なのは円だけです。

【解説】

正解: 2 関係者間で業務フローを統一的に理解できるようにする

この問題は、BPMNという手法・記法の「特徴」や目的を理解しているかを確認するものです。BPMNが何を実現するための標準なのかを把握しているかが問われています。

BPMNは、業務プロセスを分かりやすく図示し、経営層、業務担当者、システム担当者など、立場の異なる関係者同士が同じフロー図を見て共通理解を持てるようにすることを目的とした標準記法です。記号やルールが統一されているため、組織や国をまたいでも、同じ表現ルールで業務フローを共有できます。

選択肢1の「ビジネスプロセスを分岐条件なしで表現する」は誤りです。BPMNでは、ゲートウェイを用いることで条件分岐や並行処理なども表現できます。選択肢3の「データの詳細な構造を分析するために用いる」は、主にE-R図などの役割であり、BPMNはプロセスの流れや担当者を表現するための手法であって、データ構造の詳細分析が主目的ではありません。

【解説】

正解: 3 業務プロセスを根本から見直すことで大幅な改善を目指す

この問題は、BPR（Business Process Reengineering）の「目的」を正しく理解しているかを確認するものです。BPRが通常の部分的な改善とどう違うのかを押さえているかがポイントです。

BPRは、既存の業務プロセスを前提とした小さな改善ではなく、業務の目的や前提そのものに立ち返り、プロセスを根本から再設計することで、コスト・品質・スピードなどを劇的に改善しようとする手法です。そのため、組織構造や情報システムの抜本的な見直しを伴うことも多く、選択肢3の内容がBPRの目的を最もよく表しています。

一方、選択肢1の「現状の業務プロセスを微調整する」は、小さなムダ取りや手順の見直しといった継続的改善（Kaizen）に近い考え方であり、BPRのような抜本的な改革とは異なります。選択肢2の「プロセス間の担当者を変更する」は、一部の役割や担当部署を変えるだけの部分的な措置であり、プロセスそのものの枠組みや流れを大きく作り替えるBPRとは目的も規模も異なります。

【解説】

正解: 2 既存システムの変更を最小限に抑えること

この問題は、BPRを成功させるために必要な要素を理解しているかを確認するものです。特に、BPRの特徴である「抜本的な見直し」と矛盾する考え方を見抜けるかがポイントです。

BPRでは、業務プロセスをゼロベースで見直し、必要に応じて組織構造や情報システムも大胆に再設計します。したがって、既存のシステムを前提に考えを縛るのではなく、「あるべき業務」を優先して考え、その実現のためにシステムも含めて再構築していく姿勢が求められます。

選択肢2の「既存システムの変更を最小限に抑えること」は、このBPRの考え方と真っ向から反します。システム変更を前提にしないことは、抜本改革ではなく部分的な調整にとどまりやすく、BPRの成功要因とは言えません。一方、選択肢1の「経営陣の強力なリーダーシップ」は、大規模な改革に伴う抵抗や不確実性を乗り越えるうえで不可欠です。選択肢3の「組織文化の変革を伴う全社的な取り組み」も、部門ごとの部分最適ではなく全社的なプロセス改革を進めるうえで重要な要素です。

【解説】

正解: 3 新しい価値を創出するためのプロセスの再設計

この問題は、BPRの「典型的なアプローチ」がどのようなものかを理解しているかを確認するものです。単なる自動化や部分的な修正と、抜本的な再設計との違いを見抜けるかがポイントです。

BPRは、既存プロセスの枠組みを前提とせず、ビジネスの目的や顧客価値から逆算して、業務プロセスを根本から再構築する手法です。その結果として、大幅なコスト削減やリードタイム短縮、新しいサービス提供など、従来とは質の異なる価値を生み出すことを目指します。したがって、選択肢3のように「新しい価値を創出するためのプロセスの再設計」がBPRの典型的な姿です。

一方、選択肢1の「業務プロセスの自動化（RPA）」は、既存の手作業をツールに置き換える改善策の一つに過ぎません。自動化自体は有効な手段ですが、プロセスの前提や流れを根本から変えない限り、BPRとは言えません。選択肢2の「業務の部分的な修正」は、ボトルネック解消などの小規模改善を指しており、これも継続的改善の範疇であり、BPRが目指す抜本的な再設計とは異なります。

【解説】

正解: 1 業務プロセスを継続的に改善し最適化する

この問題は、BPM（Business Process Management）の「目的」を理解しているかを確認するものです。BPMとBPRの違いを踏まえて、BPMがどのようなスタンスでプロセス改善に取り組むのかを把握しているかがポイントです。

BPMは、業務プロセスを設計・実行・モニタリングし、その結果を踏まえて継続的に改善していくマネジメントの枠組みです。小さな改善を積み重ねながら、業務プロセスを常に最適な状態に近づけていくことを重視しており、PDCAサイクルに近い考え方で運用されます。そのため、選択肢1の内容がBPMの目的を適切に表しています。

選択肢2の「業務プロセスを一度完全に見直し変革する」は、BPRの特徴を説明した内容です。一度きりの大規模改革を指しており、継続的な見直しを前提とするBPMとは方向性が異なります。選択肢3の「プロセス間の責任者を決定する」は、組織設計や役割分担に関する話であり、BPMの主目的ではありません。

【解説】

正解: 3 データベースの物理設計

この問題は、BPMの実施過程に含まれるステップと、別領域であるシステム設計のステップを区別できるかを確認するものです。BPMがどこまでを対象とするマネジメント手法なのかを理解しているかがポイントです。

BPMの実施過程には、業務プロセスの分析・設計、実行、モニタリング、評価・改善といったステップが含まれます。プロセスをどのような手順やルールで回すかを定義し、その運用結果を測定・分析して、さらなる改善に反映していくサイクルがBPMの中心です。

一方、選択肢3の「データベースの物理設計」は、テーブル構造やインデックス、ストレージ構成などを具体的に決めるシステム設計の一部であり、BPMのプロセス管理そのものには含まれません。選択肢1の「プロセスの設計」と選択肢2の「プロセスの実行とモニタリング」は、いずれもBPMの中核的な活動であり、BPMの実施過程に含まれる正しいステップです。

【解説】

正解: 1 BPMは継続的な改善を重視し、BPRは根本的な変革を目指す

この問題は、BPMとBPRという似た用語の違いを正しく理解しているかを確認するものです。両者が対象とする範囲や改善のスタイルの違いを説明できるかがポイントです。

BPMは、既存の業務プロセスを対象に、継続的なモニタリングと改善を繰り返すことで、徐々に最適化していくマネジメント手法です。日々の業務やKPIを管理しながら、小さな改善を積み重ねていくことを重視します。一方、BPRは、業務プロセスをゼロベースで見直し、根本的な再設計を行うことで、コスト・品質・スピードなどに劇的な改善をもたらすことを目指す手法です。

選択肢2の「BPMは大規模な変革を行い、BPRは小規模な改善を行う」は、両者の特徴を逆に説明しており誤りです。選択肢3の「BPMとBPRは同義である」も、継続的改善と抜本的改革という性格の違いを無視しているため誤りです。したがって、両者の関係を正しく表現しているのは選択肢1だけです。

【解説】

正解: 2 タスクの自動化や進捗管理の効率化を図る

この問題は、ワークフローシステムを導入する「主なメリット」を理解しているかを確認するものです。ワークフローシステムが何を効率化するための仕組みなのかを把握しているかがポイントです。

ワークフローシステムは、申請・承認・回覧などの一連の業務プロセスをシステム上で流れるように管理する仕組みです。これにより、申請の自動ルーティング、承認状況の可視化、期限管理やリマインドなどが可能となり、タスクの自動化や進捗管理の効率化が実現します。紙やメールベースのやり取りに比べて、抜け漏れや遅延を防ぎやすくなることが大きなメリットです。

一方、選択肢1の「業務の属人化を促進する」は、ワークフローシステムの目的とは逆です。システム化により、手順やルートが標準化・可視化されるため、むしろ属人化は抑制されます。選択肢3の「業務プロセスを複雑化する」も誤りであり、ワークフローシステムは標準化と簡素化を通じてプロセスを分かりやすくすることを狙っています。

【解説】

正解: 3 上司や関係者が確認しタスクを次工程に進める機能

この問題は、ワークフローにおける「承認機能」がどのような役割を持つかを理解しているかを確認するものです。承認プロセスの基本的な意味合いを把握しているかがポイントです。

承認機能は、申請やタスクの内容を上司や関係者が確認し、内容に問題がなければ「承認」して次の工程に進めるための機能です。これにより、権限のある担当者が責任を持ってチェックを行い、誤った処理や不正な申請を防ぐことができます。承認履歴が記録されることで、後から誰がいつ承認したかを追跡できる点も重要です。

選択肢1の「タスクの内容を一括削除する機能」は、承認機能とは無関係であり、ワークフローの目的にもそぐわない内容です。選択肢2の「プロセス全体を再設計する機能」は、ワークフロー定義の設計・変更に関する管理者向けの機能に近い説明であり、個々のタスクを次工程に進める承認機能の説明としては適切ではありません。

【解説】

正解: 1 電子メール送信

この問題は、ワークフローシステムがどのような業務で活用されるかを理解しているかを確認するものです。主な適用対象と、単なる通信手段との違いを区別できるかがポイントです。

ワークフローシステムは、申請・承認・決裁など、一定の手順に従って複数の担当者が関与する業務プロセスを管理するための仕組みです。申請内容の入力、承認ルートの自動制御、承認・否認結果の記録などを通じて、業務の流れ全体を統一的に管理します。

選択肢2の「人事評価申請」や選択肢3の「経費精算申請」は、まさにワークフローシステムの代表的な活用例です。申請者から上司、さらに人事部門や経理部門へと承認が回っていく一連の流れをシステム上で管理することができます。一方、選択肢1の「電子メール送信」は、単なるコミュニケーション手段であり、ワークフローシステムの本来の用途とは異なります。ワークフローの通知機能としてメールを併用することはありますが、「活用例」として問われている文脈では不適切です。