【ITパスポート練習問題 6.3対応】(1) データ及びデータ構造

【解説】

正解: 2 値をプログラム実行中に変更できる

この問題は、プログラミングにおける「変数」の基本的な定義と性質を理解しているかを確認するものです。変数は、データを一時的に格納するための「箱」のような役割を果たします。

正解は2の「値をプログラム実行中に変更できる」です。変数（Variable）という名前が示す通り、プログラムの処理に応じて、箱の中身（値）を自由に書き換えることができるのが最大の特徴です。例えば、計算の途中結果を保存したり、条件によって異なる値を代入したりする際に使用されます。

選択肢1の「データを永続的に保存できる」は、変数ではなくハードディスクなどに保存される「ファイル」や「データベース」の特性です。変数は通常メモリ上に作られるため、プログラムが終了したり電源が切れたりするとデータは消えます。選択肢3の「データの型を変更することができない」は言語によって異なりますが、変数の一般的な定義としての特性（値を変更できること）と比較すると、正解の選択肢としては不適切です。

【解説】

正解: 3 変数は宣言後すぐに値が設定されなければならない

この問題は、変数の宣言と初期化に関するルールの理解を問うものです。プログラミング言語における変数の使い方の基本手順についての知識が必要です。

正解は3の「変数は宣言後すぐに値が設定されなければならない」です。これが誤っている記述です。多くのプログラミング言語では、変数の「宣言（箱を用意すること）」と「代入（箱に値を入れること）」を分けることができます。必ずしも宣言と同時に値を設定する必要はありません。

選択肢1の「変数名は一意である必要がある」は正しい記述です。同じ有効範囲（スコープ）の中に同じ名前の変数が複数あると、プログラムはどの変数を指しているか判別できなくなるためです。選択肢2の「変数にはデータ型が指定されることがある」も正しい記述です。整数や文字列など、その変数にどのような種類のデータを入れるかを指定するのが一般的です。

【解説】

正解: 2 total_value

この問題は、一般的なプログラミング言語における「識別子の命名規則」を理解しているかを確認するものです。変数名には使える文字やルールが決まっています。

正解は2の「total_value」です。英字で始まり、アンダースコア（_）を使用しているため、多くの言語で適切な変数名として認識されます。変数名は、中身が何であるか分かりやすい名前を付けることが推奨されます。

選択肢1の「123total」は、数字から始まっているため不適切です。ほとんどの言語で変数名の先頭に数字を使うことは禁止されています。選択肢3の「class」は、プログラミング言語の文法で特別な意味を持つ「予約語」であるため、変数名として使用することはできません。

【解説】

正解: 2 レコードの個別のデータ項目を指す

この問題は、データベースにおける基本的な構成要素である「フィールド」の意味を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「レコードの個別のデータ項目を指す」です。データベースの表（テーブル）において、縦の列（カラム）に相当する部分がフィールドです。例えば「顧客名」「電話番号」「住所」といった、それぞれのデータ項目一つひとつを指します。

選択肢1の「テーブル全体を指す」は誤りです。テーブルはフィールドとレコードの集合体です。選択肢3の「データベース全体の構造を指す」も誤りです。これはスキーマなどの概念を指す場合が多く、フィールドはもっと最小単位のデータを指す用語です。

【解説】

正解: 2 クラスの属性を表す

この問題は、オブジェクト指向プログラミングにおける「フィールド」の役割を問うものです。クラスの構成要素に関する知識が必要です。

正解は2の「クラスの属性を表す」です。オブジェクト指向では、クラス（設計図）の中に、そのオブジェクトが持つデータ（名前、年齢、状態など）を変数として定義します。これをフィールド（またはメンバ変数）と呼びます。

選択肢1の「メソッドの一種である」は誤りです。メソッドはオブジェクトの「動作や処理」を定義するものであり、データを保持するフィールドとは異なります。選択肢3の「データベースのカラムを表す」は、用語としては似ていますが、オブジェクト指向プログラミングの文脈ではクラス内の変数を指すため、解説としては不適切です。

【解説】

正解: 3 123address

この問題は、フィールド名（変数名）の命名規則に関する理解を確認するものです。多くのプログラミング言語やデータベースで共通するルールが問われています。

正解は3の「123address」です。これが不適切な名前となります。一般的に、識別子（変数名やフィールド名）の先頭に数字を使用することはできません。コンパイラやインタプリタが数値と区別しにくくなるためです。

選択肢1の「customerName」は英字で始まっており適切です。選択肢2の「_age」のように、アンダースコアから始まる名前も多くの環境で許可されています。

【解説】

正解: 2 要素の数は固定されている

この問題は、基本的なデータ構造である「配列」の特徴を理解しているかを確認するものです。配列のメリットと制約を正しく把握しているかが問われています。

正解は2の「要素の数は固定されている」です。一般的な配列は、宣言時に「データを何個入れるか」というサイズ（領域）を確保します。そのため、後からサイズを自由に変更することが難しいという特徴があります。

選択肢1の「異なるデータ型の要素を含むことができる」は誤りです。基本的な配列は、整数なら整数のみ、文字列なら文字列のみというように、同一のデータ型の要素を格納します。選択肢3の「要素はランダムにアクセスできない」も誤りです。配列はインデックス（添字）を指定することで、どの位置の要素にも即座にアクセス（ランダムアクセス）できるのが最大の利点です。

【解説】

正解: 1 最初の要素のインデックスは1から始まる

この問題は、配列の要素にアクセスするための番号である「インデックス（添字）」のルールを理解しているかを確認するものです。

正解は1の「最初の要素のインデックスは1から始まる」です。これが誤っている説明です。C言語、Java、Pythonなど、現代の多くの主要なプログラミング言語では、配列のインデックスは「0」から始まります。つまり、1番目のデータはインデックス0、2番目はインデックス1となります。

選択肢2の「配列のサイズがnの場合、最後の要素のインデックスはn-1である」は正しい説明です。0から始まるため、最後は個数から1引いた数になります。選択肢3の「インデックスは連続した整数である」も正しい記述です。配列はメモリ上に連続して確保されるため、インデックスも連続した整数で管理されます。

【解説】

正解: 2 データベースのフィールドを格納する

この問題は、配列というデータ構造がどのような用途に適しているか、または適していないかを判断できるかを確認するものです。

正解は2の「データベースのフィールドを格納する」です。これが適切ではない使用例です。データベースの1行（レコード）には、名前（文字列）、年齢（数値）、日付など「異なるデータ型」が混在します。配列は基本的に「同じデータ型」の集まりを管理するものなので、このような構造を表すには「クラス」や「構造体」などを使用するのが一般的です。

選択肢1の「同じ種類のデータを順序付けて格納する」は、配列の最も基本的な用途です。選択肢3の「複数の値を一度に処理する」も、ループ処理などで配列内の全データを一括計算する場合などに適しており、正しい使用例です。

【解説】

正解: 2 テーブルの一行に対応するデータの集まり

この問題は、データベース用語としての「レコード」の定義を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「テーブルの一行に対応するデータの集まり」です。データベースの表（テーブル）における横の行（ロウ）のことをレコードと呼びます。1件のデータ（例：Aさんの会員情報すべて）が1つのレコードに相当します。

選択肢1の「データベース内の全てのデータ項目を指す」は、データベース全体やテーブル全体を指す表現であり誤りです。選択肢3の「個々のデータ項目を指す」は、レコードを構成する要素である「フィールド」の説明です。

【解説】

正解: 3 テーブル名

この問題は、レコード（データ行）の中に含まれる情報と、レコードの外側にある管理情報を区別できるかを確認するものです。

正解は3の「テーブル名」です。テーブル名は、その表全体につけられた名前であり、個々のデータ行（レコード）の中身ではありません。レコードはあくまで「具体的なデータの集まり」です。

選択肢1の「ユニークキー」は、そのレコードを一意に識別するための重要なフィールドであり、レコードに含まれます。選択肢2の「フィールド」は、レコードを構成する個々のデータ項目（名前や住所など）そのものであり、当然レコードの中に含まれます。

【解説】

正解: 2 データベーステーブルの列を表す

この問題は、データベースの構造である「行」と「列」の違いを正しく理解しているかを確認するものです。

正解は2の「データベーステーブルの列を表す」です。これが誤っている説明です。レコードはテーブルの「行（横方向）」を表すものです。「列（縦方向）」を表すのはフィールド（またはカラム）です。

選択肢1の「複数のフィールドで構成される」は正しい説明です。1行のレコードは、名前、ID、日付などの複数のフィールドが集まってできています。選択肢3の「一意に識別されることがある」も正しいです。通常、主キーなどを用いて特定のレコードを特定（識別）できるように設計します。

【解説】

正解: 2 永続的にデータを保存する

この問題は、コンピュータにおける「ファイル」の基本的な役割と特性を理解しているかを確認するものです。メモリとの違いを意識することがポイントです。

正解は2の「永続的にデータを保存する」です。ファイルは、ハードディスクやSSDなどの補助記憶装置に作成されます。これらは電源を切ってもデータが消えないため、データを長期的に保存（永続化）するために利用されます。

選択肢1の「一時的なデータ保存に使用される」は、主にメインメモリ（RAM）や変数の役割です。ファイルも一時ファイルとして使うことはありますが、基本特性としては永続保存です。選択肢3の「データの一時的なコピーを保持する」も、キャッシュメモリやクリップボードなどの役割に近く、ファイルの定義としては不十分です。

【解説】

正解: 2 ファイルのアクセスや管理を行う

この問題は、OS（オペレーティングシステム）の機能の一つである「ファイルシステム」の役割を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「ファイルのアクセスや管理を行う」です。ファイルシステムは、記憶装置上のデータを「ファイル」という単位で整理し、名前を付けたり、保存場所を管理したり、読み書きを制御したりする仕組みのことです。これがないと、どこに何が保存されているかOSが把握できません。

選択肢1の「ファイルを一時的に保管する」は、単なる保存場所の説明であり、管理システムとしての役割の説明ではありません。選択肢3の「プログラムの実行を制御する」は、OSのタスク管理やプロセスの役割であり、ファイルシステムの役割とは異なります。

【解説】

正解: 3 .dbs

この問題は、ファイルの種類を識別するための「拡張子」に関する一般的な知識を問うものです。

正解は3の「.dbs」です。これが一般的ではない、または適切ではない例です。特定のソフトで使われる可能性はありますが、テキストファイルや実行ファイルのように広く標準的に認知されている拡張子ではありません。

選択肢1の「.txt」はテキストファイルを表す最も一般的な拡張子です。選択肢2の「.exe」はWindowsなどにおける実行ファイルを表す標準的な拡張子です。これらはITの基礎知識として頻出のものです。

【解説】

正解: 3 スタック

この問題は、データ構造の分類である「線形」と「非線形」の違いを理解しているかを確認するものです。データが一列に並ぶか、複雑につながるかがポイントです。

正解は3の「スタック」です。スタックはデータを一列に積み上げるように管理する構造であり、データ同士が前後に1対1でつながる「線形データ構造」に分類されます。

選択肢1の「ツリー」と選択肢2の「グラフ」は、データが枝分かれしてつながったり、網の目のようにつながったりするため、「非線形データ構造」に分類されます。

【解説】

正解: 1 キュー

この問題は、データ構造ごとのデータの出し入れの規則（FIFOやLIFO）を理解しているかを確認するものです。

正解は1の「キュー」です。キュー（待ち行列）は、FIFO（First In, First Out：先入れ先出し）の原則に従います。チケットの購入列のように、最初に並んだデータが最初に処理されます。

選択肢2の「スタック」は、LIFO（Last In, First Out：後入れ先出し）です。積み上げた本のように、最後に置いたものを最初に取り出します。選択肢3の「リスト」は、データ構造の一般名称であり、FIFOのような特定の順序規則を強制するものではありません。

【解説】

正解: 3 各ノードは複数の親を持つことができる

この問題は、「木構造（ツリー）」の定義とルールを正しく理解しているかを確認するものです。

正解は3の「各ノードは複数の親を持つことができる」です。これが不適切な説明です。木構造では、あるノード（要素）の親は原則として「1つだけ」です。親が複数存在できる構造は、木構造ではなく「ネットワーク構造」や「グラフ」と呼ばれます。

選択肢1の「階層的なデータ管理」は木構造の最大の特徴です。フォルダ構成などが代表例です。選択肢2の「各ノードは一つの親を持つ」は、ルートノード（根）を除いて正しい定義です。

【解説】

正解: 2 要素の追加や削除が簡単にできる

この問題は、データ構造としての「リスト（特に連結リスト）」の利点を、配列と比較して理解しているかを確認するものです。

正解は2の「要素の追加や削除が簡単にできる」です。リスト構造は、データ同士が「次のデータの場所」を指し示すことでつながっています。そのため、そのつながりを書き換えるだけで、データの間に新しい要素を入れたり削除したりすることが容易にできます。

選択肢1の「メモリ内で連続した領域にデータを保存する」は配列の特徴です。リストはメモリ上でバラバラな場所に保存されることもあります。選択肢3の「要素数が固定されている」も配列の特徴であり、リストは動的にサイズを変更できます。

【解説】

正解: 3 階層リスト

この問題は、リスト構造の具体的な種類に関する知識を問うものです。

正解は3の「階層リスト」です。リスト構造の分類として「階層リスト」という用語は一般的ではありません。階層的な関係を表す場合は、リストではなく「木構造（ツリー）」が使われます。

選択肢1の「単方向リスト」は、次のデータへの参照のみを持つ基本的なリストです。選択肢2の「双方向リスト」は、前のデータと次のデータへの参照を両方持つリストであり、これらは正しいリストの種類です。

【解説】

正解: 2 要素の挿入や削除が効率的に行える

この問題は、リスト構造を選択するメリットを理解しているかを確認するものです。どのような操作を高速に行いたい場合にリストを使うべきかが問われています。

正解は2の「要素の挿入や削除が効率的に行える」です。配列のように大量のデータをずらす必要がなく、ポインタ（参照先）を付け替えるだけで済むため、要素の追加・削除が高速です。

選択肢1の「データの順序を維持しつつ高速な検索が可能」は誤りです。リストは先頭から順にたどる必要があるため、検索速度は遅くなります。高速な検索にはハッシュや木構造、ソート済みの配列などが適しています。選択肢3の「メモリ効率が悪い」は、次のデータへの参照情報を持つ分だけ配列よりメモリを使う傾向にありますが、これは「利点」ではなく「欠点」の説明です。

【解説】

正解: 2 先に追加されたデータが先に取り出される

この問題は、データ構造「キュー」の基本的な動作原理であるFIFO（First In, First Out）を言葉で説明できるかを確認するものです。

正解は2の「先に追加されたデータが先に取り出される」です。これは「ところてん」や「お店の行列」をイメージすると分かりやすいでしょう。最初に入ったものが、最初に出てきます。

選択肢1の「データが後から追加された順に取り出される」はスタックの動作（LIFO）です。選択肢3の「追加されたデータはどの順序でも取り出せる」は、通常のキューの特性ではありません。

【解説】

正解: 2 データを先に入力した順に処理したいとき

この問題は、キューというデータ構造が実際のシステム開発や処理の現場でどのように応用されるかを理解しているかを確認するものです。

正解は2の「データを先に入力した順に処理したいとき」です。例えば、プリンターへの印刷命令（ジョブ）は、命令された順に紙に出力される必要があります。このような「到着順処理」が必要な場面でキューが使われます。

選択肢1の「データを優先順位に従って処理したいとき」は、「優先度付きキュー」という特殊な構造が使われます。選択肢3の「データを後から入力した順に処理したいとき」は、スタックが適している場面です。

【解説】

正解: 3 最後に追加されたデータが最初に取り出される

この問題は、キューの特性に関する誤解を見つけることで、正確な理解を促すものです。

正解は3の「最後に追加されたデータが最初に取り出される」です。これが誤った説明です。これは「後入れ先出し（LIFO）」の説明であり、スタックの特徴です。キューは「先入れ先出し（FIFO）」です。

選択肢1の「FIFO方式でデータを管理する」は正しい説明です。選択肢2の「プロセスの待ち行列などで利用される」も正しい応用例です。OSが複数のタスクを順番に処理する際などにキューが使われます。

【解説】

正解: 2 後に追加されたデータが先に取り出される

この問題は、データ構造「スタック」の基本的な動作原理であるLIFO（Last In, First Out）を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「後に追加されたデータが先に取り出される」です。机の上に本を積み上げていく様子をイメージしてください。一番最後に積んだ（一番上にある）本を、最初に取り出すことになります。これがスタックの動きです。

選択肢1の「先に追加されたデータが先に取り出される」はキューの特徴です。選択肢3の「データがランダムに取り出される」はスタックの規則性に反します。

【解説】

正解: 1 関数の呼び出し履歴を追跡する

この問題は、スタックがコンピュータ内部で具体的にどう活用されているかを知るものです。

正解は1の「関数の呼び出し履歴を追跡する」です。プログラムが関数Aから関数B、関数Bから関数Cを呼び出した場合、Cが終わったらBに戻り、Bが終わったらAに戻る必要があります。この「後から入った処理を先に終わらせて戻る」という管理にスタックが使われます。

選択肢2の「タスクを優先順位で管理する」は優先度付きキューなどが適しています。選択肢3の「データをFIFOで管理する」はキューの説明そのものです。

【解説】

正解: 1 LIFO

この問題は、スタックの特性を表すIT用語（略語）を正しく記憶しているかを確認するものです。

正解は1の「LIFO」です。「Last In, First Out（最後に入ったものが最初に出る）」の略で、スタックの動作原理を表す用語です。日本語では「後入れ先出し」と呼ばれます。

選択肢2の「FIFO」は「First In, First Out（先入れ先出し）」で、キューの用語です。選択肢3の「ランダムアクセス」は、配列のように好きな場所のデータを直接読み書きできる性質を指します。

【解説】

正解: 3 親ノードと子ノード

この問題は、木構造（ツリー）を構成する要素間の関係性を理解しているかを確認するものです。

正解は3の「親ノードと子ノード」です。木構造では、上流にあるノードを「親」、そこから枝分かれしてつながっている下流のノードを「子」と呼びます。すべてのノードはこの親子関係でつながっています。

選択肢1と2に含まれる「ルートノード」は、木構造の一番上にある「親を持たない唯一のノード」を指す固有名詞であり、すべてのノードが持つ要素ではありません。一般的なノードの関係性としては「親と子」が適切です。

【解説】

正解: 3 ハッシュテーブル

この問題は、木構造が現実のどのようなシステムやデータ管理に使われているか、その応用例を理解しているかを確認するものです。

正解は3の「ハッシュテーブル」です。これが木構造の応用例としては不適切です。ハッシュテーブルは、計算式（ハッシュ関数）を使ってデータの保存場所を直接決める仕組みで、基本的に配列ベースの構造です。木構造のような階層関係は持ちません。

選択肢1の「ファイルシステム」は、フォルダの中にフォルダが入る階層構造であり、木構造の代表例です。選択肢2の「組織図」も、社長を頂点として部課がぶら下がる形になり、これも木構造で表現されます。

【解説】

正解: 1 ルート

この問題は、木構造に特有の用語を知っているかを確認するものです。

正解は1の「ルート（根）」です。木構造の最上位に位置する、親を持たない唯一の開始ノードを指します。木構造を扱う上で最も基本的な用語の一つです。

選択肢2の「バケット」は、ハッシュテーブルでデータが入る場所を指す用語です。選択肢3の「フィールド」は、データベースやレコード内の項目を指す用語です。

【解説】

正解: 2 2つ

この問題は、木構造の中でも特に重要な「2分木（バイナリツリー）」の定義を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「2つ」です。2分木とは、その名の通り、すべての親ノードが持つ子ノードの数が「最大で2つまで」に制限されている木構造のことです。通常、左の子・右の子と区別して扱われます。

選択肢1のように1つしか持てない構造は連結リストに近くなります。選択肢3のように3つ以上持てるものは、一般的な木構造ですが、2分木とは呼びません。

【解説】

正解: 3 左の子ノードには親ノードよりも小さい値が配置される

この問題は、2分木の中でもデータを探索しやすく整理した「2分探索木」のルールを理解しているかを確認するものです。問題文では単に「2分木の特性」とありますが、選択肢の内容から探索木の規則性を問うています。

正解は3の「左の子ノードには親ノードよりも小さい値が配置される」です。一般的に2分探索木では、「左の子 ＜ 親 ＜ 右の子」という大小関係が成り立つようにデータを配置します。これにより、データを探す際に「探している値が親より小さければ左へ、大きければ右へ」進むだけで効率よく検索できます。

選択肢1と2はこの大小関係の説明が逆、あるいは誤っています。

【解説】

正解: 2 葉ノード

この問題は、木構造の各部分を指す名称（用語）を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「葉ノード（リーフノード）」です。これは木構造の末端に位置し、子ノードを一つも持たないノードのことを指します。木の葉っぱが枝の先にあることに例えられています。

選択肢1の「スタック」はデータ構造の一種であり、木構造の部品名ではありません。選択肢3の「バケット」はハッシュテーブルの用語です。