【ITパスポート練習問題 6.3対応】(2) 組込みシステム

【解説】

正解: 2 制御工学

この問題は、ロボティクス（ロボット工学）という分野が、どのような工学分野を中核技術としているかを理解しているかを確認するものです。

2の「制御工学」が正解です。ロボットは、センサーで得た情報を基に、モーターやアームなどの機械を意図した通りに正確に動かす必要があります。この「モノを思い通りに動かす」ための技術が制御工学であり、ロボティクスの根幹をなす必須の分野です。

1の「クラウドコンピューティング」は、ロボットが収集したデータをインターネット経由でAI分析するなど、関連はありますが、ロボット本体を動かす中核技術ではありません。3の「統計学」も、データを分析する際に使われますが、ロボットを物理的に動かす技術そのものではありません。

【解説】

正解: 3 人事評価システム

この問題は、ロボティクス（ロボット工学）が「物理的なモノ（機械）」を制御・動作させる技術分野であることを理解し、その活用事例に該当しないものを見分けられるかを確認するものです。

3の「人事評価システム」が正解です。これは、社員の業績や能力を管理・評価するためのソフトウェア（アプリケーション）であり、その処理はコンピュータ内部で完結します。物理的な機械の動作を伴わないため、ロボティクスの活用例としては不適切です。

1の「外科手術の支援システム」（例：手術支援ロボット）は、医師の手の動きを精密なロボットアームの動きに変換するなど、ロボティクスが高度に応用されている分野です。2の「自動運転車」も、車（機械）が周囲の状況を認識し、ハンドルやブレーキを自律的に制御するものであり、ロボティクス技術の集大成の一つです。

【解説】

正解: 3 ソーシャルメディア運用

この問題は、ロボットが「認識・判断・動作」するために必要な技術要素と、全く関係のない業務（マーケティング活動）を区別できるかを確認するものです。

3の「ソーシャルメディア運用」が正解です。これは、企業がSNS（ソーシャルメディア）を使って情報発信や顧客と交流するマーケティング活動の一つであり、ロボットを構成する技術要素とは全く関係がありません。

1の「センサー技術」は、ロボットが周囲の状況（温度、距離、画像など）を認識するための「目」や「耳」にあたる部分であり、不可欠な要素です。2の「データ分析」は、センサーが収集した情報を基に、ロボットが「次にどう動くべきか」を判断（AIなど）するために使われる重要な要素です。

【解説】

正解: 2 ハードウェアを制御するための基本的なソフトウェアを提供する

この問題は、ファームウェアというソフトウェアの基本的な役割と、OSや他のデータとの違いを理解しているかを確認するものです。

2が正解です。ファームウェアは、特定のハードウェア（電子機器）に組み込まれ、その機器を直接制御するための基本的なソフトウェアです。機器の電源を入れたときに最初に動作し、そのハードウェアを動かすための最も土台となる制御を行います。

1の「コンピュータの設計図」は、ハードウェアそのものを作るための情報であり、ソフトウェアであるファームウェアとは異なります。3の「オペレーティングシステムの一部として動作する」も誤りです。ファームウェアは、OSが起動する「前」の段階で動作し、OSがハードウェアを利用できるように準備する役割を持ちます。

【解説】

正解: 2 ROM

この問題は、ファームウェアの特性（電源を切っても消えない、基本的には書き換えない）と、主要なメモリ（ROM, RAM）やストレージ（HDD）の役割の違いを理解しているかを確認するものです。

2の「ROM」が正解です。ROM（Read Only Memory：読み出し専用メモリ）は、電源を切っても記録内容が消えない不揮発性メモリです。ファームウェアはハードウェアの基本制御用であり、電源を切っても消えては困るため、ROM（や、現在は書き換え可能なフラッシュメモリなど）に格納されます。

1の「HDD」は、OSやアプリケーション、利用者のデータを保存する大容量の外部記憶装置です。3の「RAM」は、電源を切ると内容が消える揮発性メモリで、OSやアプリが動作するための一時的な作業場所として使われます。

【解説】

正解: 1 ハードウェアの機能改善

この問題は、ファームウェアが「ハードウェアを直接制御するソフトウェア」であることを踏まえ、その更新（アップデート）の目的を正しく理解しているかを確認するものです。

1の「ハードウェアの機能改善」が正解です。ファームウェアの更新は、そのハードウェアの動作を改善するために行われます。具体的には、発見された不具合（バグ）の修正、セキュリティの強化、あるいはハードウェアの性能を引き出すための機能改善や新機能の追加が主な理由です。

2の「ユーザーインターフェースのデザイン変更」は、OSやアプリケーションのアップデートで行われる内容です。3の「新しいアプリケーションのインストール」は、利用者がOS上で行う操作であり、ハードウェアの基本制御プログラムであるファームウェアの更新とは関係ありません。

【解説】

正解: 2 製造業での生産ライン作業

この問題は、「産業用」ロボットという言葉の定義と、その主な活躍の場を理解しているかを確認するものです。

2が正解です。産業用ロボットは、文字通り「産業（特に第二次産業）」で使われるロボットを指します。その最も代表的な活用分野が「製造業」であり、工場の「生産ライン」で溶接、塗装、組み立て、搬送などの作業を自動化するために広く使われています。

1の「医療現場での診察補助」などで使われるロボットは「医療用ロボット」や「サービスロボット」と呼ばれ、産業用ロボットとは区別されることが多いです。3の「ソフトウェア開発」は、コンピュータ上で行う作業であり、物理的な作業を行う産業用ロボットの活用分野ではありません。

【解説】

正解: 3 感情を理解する能力の向上

この問題は、産業用ロボットが「物理的な作業」を代替・支援する機械であることを理解し、その能力（利点）として当てはまらないものを見分けられるかを確認するものです。

3の「感情を理解する能力の向上」が正解です。これは産業用ロボットの利点ではありません。産業用ロボットは、プログラムされた物理的な作業を正確に実行する機械であり、人間の感情や意図を理解する機能は（現状）持っていません。

1の「作業の効率化」は、人間よりも速く、24時間休みなく作業できるため、産業用ロボットの最大の利点の一つです。2の「高精度な作業の実現」も、人間には難しい精密な作業や、重量物の正確な配置などを繰り返し行えるため、大きな利点です。

【解説】

正解: 1 大量生産を伴う単純な作業

この問題は、産業用ロボットの特性を理解し、人間と比較してどのような作業が得意か（適しているか）を判断できるかを確認するものです。

1の「大量生産を伴う単純な作業」が正解です。産業用ロボットは、プログラムされた同じ動作を、疲れ知らずで正確に「繰り返す」ことが最も得意です。したがって、大量生産における定型的な作業（溶接、塗装、搬送など）は、ロボット化に最も適しています。

2の「繊細な手作業を必要とする工芸品製作」は、一つ一つ状態が異なる材料に対して、職人の「感覚」や「暗黙知」に基づいた微調整が必要なため、現在のロボットには難しい作業です。3の「高度な意思決定を伴う業務」は、予期せぬ事態への対応や、複雑な状況判断を含むため、人間が行うべき業務です。

【解説】

正解: 2 音声通話やデータ通信を可能にすること

この問題は、携帯電話（スマートフォン含む）というデバイスの、最も中核となる基本的な役割（機能）を理解しているかを確認するものです。

2が正解です。携帯電話の最も基本的かつ主要な役割は、無線通信技術（モバイルネットワーク）を使って、外出先など場所を問わずに「音声通話」や「データ通信」（インターネット接続、メール送受信など）を可能にすることです。

1の「インターネットを介した遠隔サーバーの構築」は、データセンターなどで行われる専門的な作業であり、携帯電話（端末）が行う役割ではありません。3の「複雑なプログラムコードの開発」は、高性能なPCで行うのが一般的であり、携帯電話の主な役割ではありません。

【解説】

正解: 3 4G・5G

この問題は、携帯電話の通信方式（世代）に関する基本的な知識と、現在の主流な技術を理解しているかを確認するものです。

3の「4G・5G」が正解です。現在の携帯電話（スマートフォン）のモバイル通信方式は、高速・大容量の通信が可能な「4G（第4世代）」と、さらに高速・低遅延な「5G（第5世代）」が主流となっています。

1の「2G（第2世代）」は、メールや簡単なWeb閲覧が可能になった世代ですが、通信速度が非常に遅く、現在はほとんど使われていません。2の「ダイヤルアップ通信」は、携帯電話ではなく、固定電話の電話回線を使ってインターネットに接続していた古い技術です。

【解説】

正解: 1 フィンガープリント認証

この問題は、携帯電話（スマートフォン）で利用される、代表的なセキュリティ機能（本人認証）を理解しているかを確認するものです。

1の「フィンガープリント認証」が正解です。これは指紋（フィンガープリント）を使った生体認証（バイオメトリクス認証）の一種です。スマートフォンのロック解除や決済時の本人確認など、パスワード入力の代わりに使われる代表的なセキュリティ機能です。

2の「電話回線の暗号化が不要」は誤りです。盗聴を防ぐため、音声通話やデータ通信の暗号化は非常に重要です。3の「位置情報の記録は行えない」も誤りです。GPS機能により、携帯電話は高精度な位置情報を記録・利用できます。

【解説】

正解: 1 モバイル通信を利用した情報処理が可能である

この問題は、携帯情報端末（スマートフォンやタブレットなど）の最も根本的な特徴、特に「携帯」する意味を理解しているかを確認するものです。

1が正解です。携帯情報端末の最大の特徴は、「携帯（持ち運び）」でき、かつ「モバイル通信」（4Gや5G、Wi-Fiなど）を利用して、外出先でもインターネットに接続し、「情報処理」（検索、メール、アプリ利用など）が可能である点です。

2の「ネットワーク接続が必須ではない」は誤りです。多くの機能（特に情報端末としての機能）は、ネットワーク接続を前提としています。3の「ストレージが利用できない」も誤りです。アプリや写真、データを保存するための内蔵ストレージ（記憶領域）が必ず搭載されています。

【解説】

正解: 2 精密なCADデザインの作成

この問題は、携帯情報端末（スマートフォンなど）の特性（画面サイズ、操作性、処理能力）を理解し、その限界から「適していない」用途を判断できるかを確認するものです。

2の「精密なCADデザインの作成」が正解です。これは携帯情報端末には不向きです。CAD（コンピュータ支援設計）は、一般的に大画面、高精度なマウス操作、高い処理能力を必要としますが、携帯端末はこれらの点でデスクトップPCなどに劣るためです。

1の「動画視聴やゲームプレイ」は、携帯情報端末の主要なエンターテイメント用途の一つです。3の「メールやチャットでのコミュニケーション」は、携帯情報端末が最も得意とする基本的な用途の一つです。

【解説】

正解: 1 データの漏洩や不正アクセス

この問題は、携帯情報端末が常にネットワークに接続され、個人情報を持ち歩くデバイスであることから生じる「セキュリティ上のリスク」を正しく認識しているかを確認するものです。

1が正解です。携帯情報端末は、常に持ち歩くため、紛失・盗難による「データの漏洩」のリスクがPCより高いです。また、ネットワークに接続されているため、不正なアプリやWi-Fi経由での「不正アクセス」の標的にもなり得ます。

2の「過剰なメモリ容量の搭載」は、コストの問題はあっても、セキュリティ上のリスクではありません。3の「アプリケーションの動作速度の遅さ」は、利便性の問題（パフォーマンスの問題）であり、セキュリティ上のリスクとは異なります。