【ITパスポート練習問題 6.3対応】(1) インターネットの仕組み

【解説】

正解: 3 32ビットの長さを持つ

この問題は、インターネット通信の基盤となるプロトコル「IP（Internet Protocol）」のバージョンごとの規格、特に「IPv4」の基本的な仕様を理解しているかを問うものです。

正解は3の「32ビットの長さを持つ」です。現在広く普及しているIPv4アドレスは、32ビット（2進数で32桁）のデータで構成されています。人間が読みやすいように、8ビットずつ4つのグループに分け、ピリオドで区切って10進数（例：192.168.1.1）で表記します。

選択肢1の「128ビットの長さを持つ」は、IPv4の枯渇問題に対応するために作られた次世代規格「IPv6」の特徴です。選択肢2の「ローカルネットワーク内でのみ使用される」はプライベートIPアドレスの特徴であり、IPv4にはインターネット上で使われるグローバルIPアドレスも存在するため、特徴としては不正確です。

【解説】

正解: 1 デバイスがインターネットに直接接続するため

この問題は、IPアドレスにおける「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の役割の違いを正しく理解しているかを確認するものです。

正解は1の「デバイスがインターネットに直接接続するため」です。グローバルIPアドレスは、インターネット全体で重複しない唯一無二のアドレスであり、これを持つ機器だけがインターネット上のWebサイトやサーバーと直接通信を行うことができます。

選択肢2の「ローカルネットワーク内でデバイスを識別するため」は、家庭内や社内LANなどで使われるプライベートIPアドレスの役割です。選択肢3の「NATによって他のネットワークと通信するため」は、プライベートIPアドレスを持つ機器がインターネットに出る際に行われる変換処理の説明であり、グローバルIPアドレスそのものの利用目的とは視点が異なります。

【解説】

正解: 1 192.168.0.0〜192.168.255.255

この問題は、ネットワーク構築において頻繁に使用される「プライベートIPアドレス」の具体的な範囲（クラスCなど）を知識として持っているかを問うものです。

正解は1の「192.168.0.0〜192.168.255.255」です。これはIPv4におけるクラスCのプライベートIPアドレス範囲であり、家庭用Wi-Fiルーターや小規模なオフィスネットワークで最も一般的に使用されています。

選択肢2の「2001:0db8::/32」はIPv6のアドレス形式であり、特に文書記述用のアドレスです。選択肢3の「203.0.113.0〜203.0.113.255」は、技術文書などで例示用として使われる予約されたアドレス範囲（TEST-NET-3）であり、プライベートIPアドレスではありません。

【解説】

正解: 2 ユーザーが覚えやすい形式でサーバーを識別する

この問題は、インターネット上の住所にあたる「ドメイン名」がなぜ存在するのか、その利便性と役割を理解しているかを問うものです。

正解は2の「ユーザーが覚えやすい形式でサーバーを識別する」です。コンピュータは数字の羅列であるIPアドレス（例：203.0.113.1）で通信相手を識別しますが、人間にとって数字の羅列は覚えにくいものです。そのため、「example.co.jp」のように意味のある文字列（ドメイン名）を使って識別できるようにしています。

選択肢1の「IPアドレスを生成する」は誤りで、ドメイン名はIPアドレスと対応付けられるラベルです。選択肢3の「ローカルネットワークでのみ使用される」も誤りで、ドメイン名はインターネット全体で広く利用されます。

【解説】

正解: 2 トップレベルドメイン

この問題は、ドメイン名の階層構造における各部の名称と役割を正しく理解しているかを確認するものです。

正解は2の「トップレベルドメイン」です。ドメイン名は右側に行くほど上位の階層を表します。「.com」「.jp」「.org」などの一番右側の部分は、ドメイン名の分類を表す最上位の階層であり、トップレベルドメイン（TLD）と呼ばれます。

選択肢1の「サブドメイン」は、ドメイン名の左側に追加して用途を細分化するための部分（例：https://store.example.comのstore部分です。選択肢3の「ホスト名」は、ネットワーク内の特定のコンピュータを指す名前です。

【解説】

正解: 1 サブドメイン

この問題は、URLやドメイン名の構成要素について、その名称と階層的な位置付けを理解しているかを問うものです。

正解は1の「サブドメイン」です。「example.com」という親ドメインの下に、特定の役割（Webサーバー用など）を持たせるために「www」という名前を付けて区分けしています。このようにドメインの左側に追加される部分はサブドメインと呼ばれます。また、具体的なサーバー機器を指すという意味でホスト名と呼ばれることもあります。

選択肢2の「ドメイン名」は「example.com」全体やその組織を表す部分を指します。選択肢3の「TLD」は一番右側の「.com」の部分です。

【解説】

正解: 2 ドメイン名をIPアドレスに変換する

この問題は、インターネット利用に不可欠なシステムである「DNS（Domain Name System）」の核心的な機能を理解しているかを問うものです。

正解は2の「ドメイン名をIPアドレスに変換する」です。これを「名前解決」と呼びます。ブラウザにドメイン名（URL）を入力した際、DNSサーバーが対応するIPアドレスを教えてくれるおかげで、ユーザーはWebサイトにアクセスすることができます。

選択肢1の「IPアドレスの管理」はICANNなどの管理団体が行う業務です。選択肢3の「インターネット接続を制御する」はルーターやプロバイダの役割であり、DNSの機能ではありません。

【解説】

正解: 1 ルートDNSサーバー

この問題は、DNSによる名前解決がどのような手順（階層構造）で行われるか、その仕組みを理解しているかを問うものです。

正解は1の「ルートDNSサーバー」です。パソコンなどの設定にあるDNSサーバー（キャッシュDNSサーバー）が答えを知らない場合、インターネット上のドメイン階層の頂点にある「ルートDNSサーバー」に問い合わせを行います。そこから順に「.jp」→「example.co.jp」と下位のサーバーをたどっていくことでIPアドレスを突き止めます。

選択肢2の「キャッシュDNSサーバー」は、最初に問い合わせを受けるサーバーであり、「参照できない場合」の次の行き先ではありません。選択肢3の「権威DNSサーバー」は各ドメインの情報を管理しているサーバーですが、いきなりここに問い合わせるのではなく、ルートから順にたどり着く場所です。

【解説】

正解: 3 ゾーンファイル

この問題は、DNSサーバー（権威DNSサーバー）が自らの管理するドメイン情報をどのように保持しているか、専門用語の知識を問うものです。

正解は3の「ゾーンファイル」です。DNSサーバーは、ホスト名とIPアドレスの対応表や、メールサーバーの情報などを記述したデータベースファイルを持っており、これをゾーンファイルと呼びます。

選択肢1の「キャッシュ」は、一度検索した結果を一時的に保存しておくメモリや領域のことです。選択肢2の「レコードファイル」という用語は一般的ではなく、正しくはゾーンファイルの中に記述される1行1行の情報を「リソースレコード」と呼びます。

【解説】

正解: 2 プロトコル

この問題は、Webブラウザのアドレスバーに入力する「URL」の構成要素と、それぞれの意味を理解しているかを問うものです。

正解は2の「プロトコル」です。URLの先頭にある「https」や「http」は、通信の手順や決まりごと（プロトコル）を指定するスキーム部分です。「https」は通信内容を暗号化して安全にやり取りするプロトコルであることを示しています。

選択肢1の「ホスト名」は「www.example.com」などのサーバーを指す部分です。選択肢3の「ファイル名」はURLの末尾にある「index.html」などの具体的なリソース名です。

【解説】

正解: 3 フラグメント

この問題は、長いWebページ内の特定の場所へ直接ジャンプする際などに使われるURLの記述ルールを理解しているかを問うものです。

正解は3の「フラグメント」です。URLの末尾に「\#（シャープ）」を付け、その後に識別子を記述することで、ページ内の特定の見出しや位置を指定することができます。これをフラグメント識別子と呼びます。

選択肢1の「パス」はサーバー内のフォルダやファイルの位置を示します。選択肢2の「クエリ」は「?」に続く部分で、検索キーワードなどのデータをサーバーに渡すために使われます。

【解説】

正解: 1 パス

この問題は、URLがどのようにしてサーバー内の具体的な情報の在り処（ありか）を示しているか、その構造を理解しているかを問うものです。

正解は1の「パス」です。ドメイン名の後に続く「/（スラッシュ）」で区切られた部分は、サーバー内部のディレクトリ（フォルダ）構造やファイル名を表しており、これをパスと呼びます。

選択肢2の「プロトコル」は通信方式（httpなど）です。選択肢3の「ドメイン名」はサーバーの住所（組織名など）を表す部分です。