コンピュータの処理速度を決める重要な要素、それがメモリ!
パソコンやスマートフォンを快適に動作させるには、メモリの種類と特徴を理解することが欠かせません。メモリは一時的にデータを保持し、CPUがすばやく処理できるようサポートする役割を担います。たとえば、RAM(ランダムアクセスメモリ)はデータの読み書きを高速に行えますが、電源を切ると内容が消える揮発性メモリの一種です。一方で、ROM(リードオンリーメモリ)やフラッシュメモリのように、電源を切ってもデータが保持される不揮発性メモリも存在します。
さらに、メモリには規格があり、近年ではDDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM、DDR5 SDRAMといった進化したメモリが主流です。これらはデータ転送速度が向上し、消費電力が抑えられるなどの特徴を持ち、パソコンやサーバーの性能向上に大きく貢献しています。また、物理的な形状にも違いがあり、デスクトップ向けのDIMM、ノートPC向けのSO-DIMMといった種類があります。こうした特性を知ることで、より適切なメモリを選ぶ判断力が養われます。
コンピュータの処理能力を左右するメモリの仕組みを理解することで、IT機器のスペックを見極める力が身につき、就職や転職時の強みにつながるでしょう。
学習ポイントをチェック
- メモリの役割と種類の違い
RAMやROMの特徴を理解し、揮発性メモリ・不揮発性メモリの用途を整理する - DDR3・DDR4・DDR5の違い
メモリ規格の進化によるデータ転送速度の向上や消費電力の低減について学ぶ - DIMMとSO-DIMMの特徴
デスクトップとノートPC向けのメモリの違いを把握し、用途に応じた選択を考える

メモリの基本を押さえることで、PCの仕組みがより深く理解できるようになります。用語解説と練習問題に取り組みながら、知識を確かなものにしていきましょう。
このページは以下の「ITパスポート シラバス6.3」学習用コンテンツです。
◆大分類:8.コンピュータシステム
◆中分類:15.コンピュータ構成要素
| ◆小分類 | ◆見出し | ◆学習すべき用語 |
|---|---|---|
| 41.メモリ | (1) メモリの種類と特徴 (2) 記録媒体の種類と特徴 | RAM ROM 揮発性メモリ 不揮発性メモリ(フラッシュメモリ) DDR3 SDRAM DDR4 SDRAM DDR5 SDRAM DIMM SO-DIMM |
RAM
RAM(Random Access Memory)はコンピュータの一時的なデータ保管領域でプログラムの実行中に使用されるメモリです。データの読み書きが高速でCPUが処理を行う際に必要なデータを迅速に取得するために使用されます。
但し、電源を切るとデータが消失する揮発性メモリであり、作業中のデータを保存するには適していません。代表的なRAMには、DRAMやSRAMなどがあります。
RAMに関する学習用問題
RAMの特性として正しいものはどれですか?
RAMの用途として適切なものはどれですか?
RAMの一種として正しいものはどれですか?
ROM
ROM(Read Only Memory)は読み出し専用のメモリで、データを書き込むことはできても、通常は書き換えが行われないメモリです。
コンピュータの起動時に必要なプログラムや設定情報などが格納されており、電源を切ってもデータが保持されます。ROMにはマスクROMやEPROM、EEPROMなどの種類があります。
ROMに関する学習用問題
ROMの特性として正しいものはどれですか?
ROMが使用される主な目的として適切なものはどれですか?
ROMの一種で、データの書き換えが可能なものはどれですか?
揮発性メモリ
揮発性メモリは電源を供給している間のみデータを保持し、電源を切るとデータが消失するメモリです。
主にRAMがこのカテゴリーに属し、コンピュータの動作中に頻繁にアクセスされるデータを一時的に保管します。揮発性メモリは高い速度でデータの読み書きが可能ですがデータの永続的な保存には適していません。
揮発性メモリに関する学習用問題
揮発性メモリの特性として正しいものはどれですか?
揮発性メモリの用途として適切なものはどれですか?
揮発性メモリの一種として適切なものはどれですか?
不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)
不揮発性メモリは電源を切ってもデータが保持されるメモリです。代表的な不揮発性メモリにはフラッシュメモリがあり、USBメモリやSSDなどに使用されています。
フラッシュメモリはデータの読み書きが高速で、耐久性も高いため、多くのデジタルデバイスで採用されています。
不揮発性メモリに関する学習用問題
不揮発性メモリの特性として正しいものはどれですか?
不揮発性メモリの用途として適切でないものはどれですか?
不揮発性メモリの一種として適切なものはどれですか?
DDR3 SDRAM
DDR3 SDRAMはパソコンやサーバーに使用されるメモリの一種で、DDR2の後継として開発されました。DDR3はデータ転送速度が高速で消費電力が低減されている点が特徴です。
標準的なクロック周波数は800MHzから1600MHzであり、DDR2に比べて約2倍の転送速度を持っています。主に、パソコンやサーバーのメモリとして使用されており、安定したパフォーマンスを提供します。
DDR3 SDRAMに関する学習用問題
DDR3 SDRAMの特徴として正しいものはどれですか?
DDR3 SDRAMの標準的なクロック周波数はどれですか?
DDR3 SDRAMが主に使用されるデバイスはどれですか?
DDR4 SDRAM
DDR4 SDRAMはDDR3 SDRAMの後継として開発されたメモリで、さらに高速なデータ転送速度と低消費電力を実現しています。
標準的なクロック周波数は1600MHzから3200MHzであり、DDR3よりも高いパフォーマンスを提供します。
パソコンやサーバーに広く採用され、特にデータ処理が重要なシステムでの使用に適しています。また、DDR4はメモリチップの容量も大きく、より多くのデータを扱うことができます。
DDR4 SDRAMに関する学習用問題
DDR4 SDRAMの標準的なクロック周波数として正しいものはどれですか?
DDR4 SDRAMの特徴として適切なものはどれですか?
DDR4 SDRAMが使用される主なデバイスはどれですか?
DDR5 SDRAM
DDR5 SDRAMは最新のSDRAM規格でDDR4の後継として開発されました。
DDR5はさらに高速なデータ転送速度と大容量のデータ処理が可能で、標準的なクロック周波数は3200MHzから4800MHzに達します。また、消費電力のさらなる低減が図られており、高性能なパソコンやサーバーに採用されています。
DDR5は高いスループットが求められる用途において次世代のメモリ技術として重要な役割を果たしています。
DDR5 SDRAMに関する学習用問題
DDR5 SDRAMの標準的なクロック周波数として適切なものはどれですか?
DDR5 SDRAMの特徴として正しいものはどれですか?
DDR5 SDRAMが主に使用される用途はどれですか?
DIMM
DIMM(Dual Inline Memory Module)は、主にデスクトップパソコンやサーバーで使用されるメモリモジュールの一種です。
DIMMは、両面にメモリチップが配置されており、データの送受信が高速で安定しています。多くの場合、複数のDIMMをパソコンのマザーボードに差し込んで使用し、システム全体のメモリ容量を増やすことが可能です。
DDR3やDDR4など、さまざまなSDRAM規格に対応したDIMMが存在します。
DIMMに関する学習用問題
DIMMの特徴として正しいものはどれですか?
DIMMの用途として適切なものはどれですか?
DIMMの一種として正しいものはどれですか?
SO-DIMM
SO-DIMM(Small Outline Dual Inline Memory Module)はDIMMの小型バージョンで、主にノートパソコンや一部の小型デバイスで使用されます。
SO-DIMMはサイズが小さくスペースが限られたデバイスに適していますが、機能や性能はDIMMと同等です。DDR3やDDR4などさまざまな規格に対応したSO-DIMMがあり、ノートパソコンのメモリ増設に広く利用されています。
SO-DIMMに関する学習用問題
SO-DIMMの特徴として正しいものはどれですか?
SO-DIMMが主に使用されるデバイスはどれですか?
SO-DIMMに対応するメモリ規格として正しいものはどれですか?
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ITパスポート 試験 シラバス6.3を全面網羅した分類一覧です。体系的に全体を俯瞰しながら学習することで頭の中に知識の地図を作っていきましょう。