【ITパスポート練習問題 6.3対応】(1) マルチメディア

【解説】

正解: 3 バイナリファイル

この問題は、Webページを構成する基本的な要素と、その他のデータ形式を区別できるかを確認するものです。Webブラウザで直接表示・再生される要素と、ダウンロード等の処理が必要なファイルを区別する知識が問われています。

正解は3の「バイナリファイル」です。一般的にWebコンテンツ（Webページ）は、文章情報の「テキスト」や視覚情報の「画像」、それらを装飾するコードなどで構成され、ブラウザ上で統合されて表示されます。一方、実行形式のプログラムなどのバイナリファイルは、Webページを構成する部品ではなく、リンクを通じてダウンロードし、別途利用する対象として扱われることが多いため、Webコンテンツの構成要素としては不適切です。

選択肢1の「テキスト」や選択肢2の「画像」は、Webページを構築し情報を伝達するために不可欠な主要要素です。

【解説】

正解: 1 ウェブブラウザ

この問題は、Webコンテンツを閲覧するためのクライアントサイドのソフトウェア（閲覧環境）に関する知識を問うものです。

正解は1の「ウェブブラウザ」です。Google Chrome、Microsoft Edge、Safariなどのウェブブラウザは、Webサーバーから送信されたHTMLや画像データを解釈し、人が閲覧可能な形式で画面に表示するためのアプリケーションです。

選択肢2の「ネットワークルーター」は異なるネットワーク同士を接続してデータを中継する機器、選択肢3の「ファイアウォール」は不正アクセスを防ぐためのセキュリティシステムであり、どちらも通信インフラの一部ですが、コンテンツを表示・提供する場所ではありません。

【解説】

正解: 1 HTML

この問題は、Webページを作成するための最も基礎的な記述言語についての知識を確認するものです。

正解は1の「HTML（HyperText Markup Language）」です。HTMLは、Webページの構造（見出し、段落、リンク、画像の配置など）を定義するためのマークアップ言語であり、Webコンテンツ作成の土台となる技術です。

選択肢2の「SQL」はデータベースを操作するための問い合わせ言語、選択肢3の「Python」は汎用的なプログラミング言語です。これらはWebシステムの裏側（バックエンド）などで使われることはありますが、Webページの構造定義そのものには使用されません。

【解説】

正解: 2 複数のメディア形式をリンクで結びつける

この問題は、「ハイパーメディア」という概念の定義と特徴を正しく理解しているかを確認するものです。

正解は2の「複数のメディア形式をリンクで結びつける」です。ハイパーメディアとは、文字情報中心の「ハイパーテキスト」の概念を拡張し、画像、音声、動画などの多様なメディア（マルチメディア）をハイパーリンクによって相互に関連付け、結びつけた情報体系のことです。

選択肢1の「一方向のみのリンクが可能」は、ハイパーメディアの可能性を限定しすぎており不正確です。選択肢3の「画像のみを扱う技術」は、テキストや音声などを含む複合的なメディアであるという点と矛盾します。

【解説】

正解: 2 インタラクティブなコンテンツ体験

この問題は、ハイパーメディアがユーザーにもたらすメリットや体験の変化について理解しているかを問うものです。

正解は2の「インタラクティブなコンテンツ体験」です。ユーザーはリンクを選択することで、自分の興味や必要に応じて画像や動画、詳細テキストなどを自由に呼び出すことができます。この「対話的（インタラクティブ）」な操作性は、ハイパーメディアの最大の特徴かつ利点です。

選択肢1の「コンテンツの静的表示」は、紙の印刷物のような変化のない表示を指し、ハイパーメディアの動的な性質とは異なります。選択肢3の「メディア間の相互リンクが不可能」は、リンクによって情報を結びつけるというハイパーメディアの定義そのものと矛盾します。

【解説】

正解: 3 電子書籍のリンク機能

この問題は、ハイパーメディア技術が身近な製品やサービスでどのように活用されているか、具体的な事例を知っているかを確認するものです。

正解は3の「電子書籍のリンク機能」です。電子書籍では、目次から本文へジャンプしたり、本文中の用語から解説ページやWebサイトへ移動したりと、テキストと他の情報をリンクで結びつけるハイパーメディアの技術が活用されています。

選択肢1の「物理メディアの配布」や選択肢2の「CDプレーヤーでの音楽再生」は、情報のリンク機能を持たない従来型のメディア利用形態であり、ハイパーメディアの応用例としては適切ではありません。

【解説】

正解: 2 データを特定の形式に変換する

この問題は、IT用語としての「エンコード（符号化）」の基本的な定義を理解しているかを問うものです。

正解は2の「データを特定の形式に変換する」です。エンコードとは、データをある一定の規則に基づいて別の形式に変換することを指します。例えば、アナログ信号をデジタルデータに変換したり、データを圧縮形式に変換したりする処理が含まれます。

選択肢1の「データを削除する」は単なる消去操作です。選択肢3の「データを逆変換する」は、エンコードされたデータを元に戻す「デコード（復号）」の説明です。

【解説】

正解: 2 MP3に音楽を変換する

この問題は、エンコードと呼ばれる処理の具体的な実例をイメージできているかを確認するものです。

正解は2の「MP3に音楽を変換する」です。音楽CDなどの非圧縮の音声データを、MP3という圧縮効率の良い形式に変換する処理は、エンコードの代表的な例です。この処理を行うソフトウェアをエンコーダと呼びます。

選択肢1の「テキストを圧縮する」も広義には符号化の一種ですが、一般的に「エンコード」という言葉は、音声や動画の形式変換の文脈で使われることが多いため、MP3変換の方がより適切な実例です。選択肢3の「画像を削除する」は形式変換ではないため、エンコードではありません。

【解説】

正解: 3 テキストファイルの削除

この問題は、エンコードという用語が適用されない操作（非該当例）を判別できるかを確認するものです。

正解は3の「テキストファイルの削除」です。ファイルの削除はOS上のファイル操作であり、データの中身を変換する「エンコード」とは全く異なる処理です。

選択肢1の「音声ファイルの圧縮」や選択肢2の「動画ファイルの形式変換」は、データの形式を変えて容量を小さくしたり、再生可能な形式にしたりする処理であり、エンコード技術が用いられる典型的な場面です。

【解説】

正解: 2 データを元の形式に戻す

この問題は、「デコード（復号）」の定義と、エンコードとの関係性を理解しているかを問うものです。

正解は2の「データを元の形式に戻す」です。デコードとは、エンコード（符号化）されて特定の形式に変換されたデータを、人間が理解できる形式やアプリケーションが扱える元の形式に復元・変換する処理のことです。

選択肢1の「データを暗号化する」はエンコードの一種、あるいは暗号化処理そのものを指します。選択肢3の「データを圧縮する」はエンコードの役割です。デコードはこれらとは逆の操作を行います。

【解説】

正解: 2 暗号データの復号

この問題は、デコード処理が必要となる具体的なシチュエーションを理解しているかを確認するものです。

正解は2の「暗号データの復号」です。暗号化（エンコードの一種）されて内容が分からなくなっているデータを、閲覧可能な状態に戻す処理はデコード（この場合は復号化）と呼ばれます。

選択肢1の「音楽ファイルの圧縮」や選択肢3の「画像データの圧縮」は、データを特定の形式に変換してサイズを小さくする処理なので、これらはエンコード（符号化）に該当します。

【解説】

正解: 2 データのエンコード

この問題は、情報処理における対義語の関係、すなわち「元に戻す処理（デコード）」と「変換する処理（エンコード）」の関係を理解しているかを問うものです。

正解は2の「データのエンコード」です。データを特定の規則で変換・圧縮・暗号化するのがエンコードであり、それを元に戻す・展開・復号するのがデコードです。両者は対となるプロセスです。

選択肢1の「データの送信」の対義語は受信、選択肢3の「データの削除」の対義語は作成や復元であり、デコードの逆のプロセスではありません。

【解説】

正解: 2 コンテンツをリアルタイムで再生する

この問題は、動画や音楽の配信方式である「ストリーミング」の特徴を、従来のダウンロード方式と比較して理解しているかを確認するものです。

正解は2の「コンテンツをリアルタイムで再生する」です。ストリーミング方式では、データを受信しながら同時に再生を行います。これにより、大容量の動画データであっても、ダウンロード完了を待つことなく即座に視聴を開始できます。

選択肢1の「コンテンツを完全にダウンロードしてから再生する」はダウンロード方式の説明です。選択肢3の「コンテンツを一切ダウンロードしない」は誤りです。端末上に一時的にデータを受信（ダウンロード）しながら再生し、再生済みデータを順次破棄していく仕組みだからです。

【解説】

正解: 1 音楽のリアルタイム再生

この問題は、ストリーミング技術がどのようなサービスに適しているか、具体的な利用シーンを理解しているかを問うものです。

正解は1の「音楽のリアルタイム再生」です。音楽配信サービスや動画投稿サイト、ライブ配信など、ユーザーが待ち時間なくメディアを楽しみたい場面でストリーミング技術が広く利用されています。

選択肢2の「データの長期保存」はアーカイブやバックアップの領域であり、ストリーミングの目的ではありません。選択肢3の「ファイルの暗号化」はセキュリティ技術であり、配信方式とは異なります。

【解説】

正解: 1 データの一時保存

この問題は、ストリーミング再生を安定させるための技術である「バッファリング」の役割を理解しているかを確認するものです。

正解は1の「データの一時保存」です。インターネット通信では速度が変動することがあるため、再生に必要なデータをあらかじめ少し先読みしてメモリ（バッファ）に一時保存しておきます。これにより、通信が一瞬途切れても再生が止まらないようにします。

選択肢2の「データの完全消去」や選択肢3の「データの圧縮」は、バッファリングの役割（通信の揺らぎを吸収するための緩衝材としての役割）とは異なります。

【解説】

正解: 2 デジタルコンテンツの著作権保護

この問題は、デジタルコンテンツの流通において重要な「DRM（Digital Rights Management）」という用語の意味と目的を理解しているかを問うものです。

正解は2の「デジタルコンテンツの著作権保護」です。DRM（デジタル著作権管理）は、デジタル化された著作物（映画、音楽、電子書籍など）が無制限に複製・再配布されるのを防ぎ、正当な権利者の利益を守るための技術や仕組みの総称です。

選択肢1の「データの高速転送」や選択肢3の「データの圧縮」は、通信効率や保存効率に関わる技術であり、権利保護を目的とするDRMとは異なります。

【解説】

正解: 1 電子書籍

この問題は、DRM技術が実際にどのようなコンテンツに適用されているか、具体的な対象を知っているかを確認するものです。

正解は1の「電子書籍」です。Kindleなどの電子書籍ストアで購入した書籍データにはDRMが施されており、購入したユーザーの端末でのみ閲覧可能にしたり、無断コピーを防止したりしています。

選択肢2の「テキストファイル」や選択肢3の「圧縮フォルダ」は、一般的な汎用ファイル形式であり、通常は特定のDRM制御下には置かれません（ユーザーが独自に暗号化する場合はありますが、商用コンテンツ管理としてのDRMとは文脈が異なります）。

【解説】

正解: 3 データ圧縮

この問題は、DRMが持つ機能の範囲を理解し、無関係な機能を識別できるかを問うものです。

正解は3の「データ圧縮」です。データの容量を小さくする圧縮技術はエンコードの一種であり、著作権管理機能であるDRMには含まれません。DRM付きのファイルが圧縮されていることはありますが、それはDRMの機能ではなく、ファイル形式の特性です。

選択肢1の「コピー制限（複製回数の制限など）」や選択肢2の「アクセス制限（特定のデバイスでのみ再生許可など）」は、著作権を保護するためにDRMが提供する主要な機能です。

【解説】

正解: 2 記録メディアのコピー保護

この問題は、著作権保護技術の中でも特に記録メディアに関連する「CPRM（Content Protection for Recordable Media）」の役割を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「記録メディアのコピー保護」です。CPRMは、SDカードやDVDなどの記録媒体に著作権のあるコンテンツ（デジタル放送など）を記録する際に用いられる暗号化技術で、不正なコピーを防止するために使われます。

選択肢1の「ソフトウェアの暗号化」や選択肢3の「インターネットの通信速度向上」は、CPRMの対象や目的とは異なります。

【解説】

正解: 1 デジタル放送の録画

この問題は、CPRMという技術が日常生活のどの場面で関わってくるか、具体的な利用シーンを知っているかを確認するものです。

正解は1の「デジタル放送の録画」です。日本の地上デジタル放送などをDVDレコーダーやHDDレコーダーで録画し、それをDVDメディア等にダビングする際、「1回だけ録画可能（コピーワンス）」などの制御を行うためにCPRM技術が利用されています。

選択肢2の「テキストファイルの圧縮」や選択肢3の「パスワードの管理」は、CPRM技術とは無関係の操作です。

【解説】

正解: 3 データの削除

この問題は、CPRMの機能的役割と、単なるファイル操作の違いを理解しているかを問うものです。

正解は3の「データの削除」です。CPRMはコンテンツを暗号化してメディアに記録し、正しい機器でのみ再生できるようにする（コピーを制限する）技術です。データの削除機能はレコーダーやOSの基本機能であり、CPRMという保護技術の役割ではありません。

選択肢1の「コンテンツの認証（正しいメディアIDか確認する）」や選択肢2の「コピー制限（ダビング回数の管理など）」は、CPRMの中核となる機能です。

【解説】

正解: 1 異なる環境でレイアウトが保持される

この問題は、ビジネス文書などで広く使われる「PDF（Portable Document Format）」の最大の特徴と利点を理解しているかを確認するものです。

正解は1の「異なる環境でレイアウトが保持される」です。Wordなどのワープロソフトのデータは、開くPCのOSやフォント環境によってレイアウトが崩れることがありますが、PDFは「電子的な紙」として開発されており、どの環境で開いても作成時と同じ見た目で表示・印刷できることが特徴です。

選択肢2の「画像のみを扱うフォーマット」は誤りで、テキストやベクトルデータも扱います。選択肢3の「編集が常に自由に行える」は誤りで、PDFは閲覧用に最適化されており、編集には専用ソフトが必要な場合が多く、編集の自由度はワープロ形式より低くなります。

【解説】

正解: 2 音楽ファイルの保存

この問題は、PDFというファイル形式の適切な用途を理解しているかを問うものです。

正解は2の「音楽ファイルの保存」です。PDFは文書を表示するためのフォーマットであり、音声データを保存・再生するための形式ではありません（埋め込むことは可能ですが、音楽保存用として使うのは不適切です）。

選択肢1の「公式文書の配布」や選択肢3の「電子書籍の提供」は、レイアウトが崩れず改ざんもしにくいという特性から、PDFが最も適しているシーンです。

【解説】

正解: 2 Adobe Systems

この問題は、IT業界におけるデファクトスタンダード（事実上の標準）となっている技術の背景知識を問うものです。

正解は2の「Adobe Systems（現Adobe）」です。PDFはAdobe社によって開発され、後にISO（国際標準化機構）で標準化されました。現在でも同社のAdobe Acrobat Readerなどが標準的な閲覧ソフトとして広く使われています。

選択肢1の「Microsoft」はOffice製品やWindowsの開発元、選択肢3の「Google」は検索エンジンやAndroidの開発元であり、PDFの開発元ではありません。