【ITパスポート練習問題 6.3対応】① 売上と利益の関係

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売上と利益の関係

売上と利益、その数字が示すものは?

ビジネスの方向性を見極めるうえで、売上や利益の数字は企業の実態を映し出す重要な指標です。事業を継続・拡大するためには、損益分岐点を把握して無理のない経営判断を行うことが欠かせません。こうした基礎的な会計・財務の知識は、経営管理全般を支えるうえで欠かせない要素となります。

たとえば、製品やサービスの原価を明確にし、変動費固定費を区別することで、価格設定や生産量の調整がしやすくなります。さらに、変動費率販売量などの指標を組み合わせれば、ビジネスの収益構造をより細かく把握できます。こうした分析の積み重ねが、粗利益営業利益の向上につながる点も見逃せません。

数字を正しく読み解く力は、就職や転職、キャリアアップの場面で評価されやすい傾向があります。だからこそ、基本用語を整理し、ビジネス全体の流れを捉える視点を備えておくことが、成長の機会を広げるきっかけになるでしょう。

学習ポイントをチェック

  • 「利益」の内訳を知る意味
    「粗利益」と「営業利益」を区別して把握すれば、経営状況を多角的に検討しやすくなる
  • 「損益分岐点」を意識する大切さ
    売上と費用のバランスを見極めることで、無理のない事業計画を立案できる
  • 「原価」を正しく設定するポイント
    「変動費」と「固定費」を分け、費用構造をはっきりさせることが効果的
  • 「販売量」と「変動費率」の活用法
    変動費率をもとに収益構造を分析し、販売戦略やコスト管理を柔軟に調整する

売上と利益の仕組みを押さえることは、企業の経営方針を理解するうえでも大切なステップです。用語解説で疑問点を整理した後、練習問題に取り組んでみましょう。

全体のどこを学習しているのか把握しながら進めましょう。IPAシラバス原本PDFはこちら

このページは以下の「ITパスポート シラバス6.3」学習用コンテンツです。

◆大分類:1.企業と法務
◆中分類:1.企業活動

◆小分類◆見出し◆学習すべき用語
3.会計・財務(1) 会計と財務
① 売上と利益の関係
利益
粗利益
営業利益
損益分岐点
原価
変動費
固定費
販売量
変動費率

会計と販売管理は事業が適切に収益を出せているか?を把握する上で非常に重要です。どこまで耐えられるのか?が分かることで慌てず、また、安易に目先の売上のために値引きに走るといった根本的なミスを防ぐことができます。

数字が見えてないとは真っ暗な洞窟の中を進むことになり、これでは安心して事業を推進したり投資などの経営判断は出来ません。

見出し

利益

利益とは企業の収益から費用を差し引いた結果得られる金銭的な価値です。企業活動の成果を示す重要な指標であり、売上から原価、固定費、変動費、税金などを引いた残りを意味します。

利益には、売上総利益(粗利益)、営業利益、経常利益、純利益などの段階的な指標があり、企業の経営状態を多角的に評価する基準となります。これらの指標は企業の健全性を測るため、財務諸表の分析時に重視されます。

利益に関する学習用問題

問題
利益に関する説明として適切なものはどれですか?

1 企業が一定期間に支出した費用の合計
2 企業の売上高から費用を差し引いた結果得られる金額
3 企業が販売する商品の価格

%%replace6%%

正解
2 企業の売上高から費用を差し引いた結果得られる金額

解説
利益は売上高から原価や固定費などの費用を差し引いた金額です。

選択肢1は費用そのものの説明、選択肢3は売上高に関する内容であり、いずれも利益の定義とは異なります。


問題
次のうち、企業の利益に直接影響を与える要素はどれですか?

1 広告費用の増減
2 企業の社会的評価
3 競合他社の動向

%%replace6%%

正解
1 広告費用の増減

解説
広告費用は売上高や販促活動に影響を与えるため、利益に直接影響します。

選択肢2は利益には間接的な影響しか及ぼしません。選択肢3も利益に影響を与える可能性はありますが、広告費用のような直接性はありません。


問題
企業の利益が赤字である状態を示すものはどれですか?

1 売上高が前年より増加した場合
2 費用が売上高を上回る場合
3 借入金が増加した場合

%%replace6%%

正解
2 費用が売上高を上回る場合

解説
費用が売上高を上回ると利益はマイナスになり赤字となります。

選択肢1は売上の増加を示すもので、利益がどうなるかは費用次第です。選択肢3は資金繰りの問題であり、利益と直接的な関係はありません。


粗利益

粗利益とは売上高から売上原価を差し引いた金額で、製品やサービスの基本的な収益性を示します。売上総利益とも呼ばれ、企業が商品やサービスを提供することで得た利益のうち、直接的な原価を引いたものです。

企業の収益力の基本的な指標であり、営業利益や純利益の計算基礎となります。

粗利益に関する学習用問題

問題
粗利益の計算に必要な要素はどれですか?

1 売上高と売上原価
2 営業利益と経常利益
3 固定費と変動費

%%replace6%%

正解
1 売上高と売上原価

解説
粗利益は売上高から売上原価を差し引いて計算します。

選択肢2は利益の他の指標であり、選択肢3は費用区分の説明で、粗利益計算には直接関係しません。


問題
粗利益が増加する要因として適切なものはどれですか?

1 借入金の利息支払い増加
2 販売管理費の増加
3 売上原価の削減

%%replace6%%

正解
3 売上原価の削減

解説
売上原価が削減されると売上高が変わらなくても粗利益は増加します。

選択肢2と3は粗利益ではなく、営業利益や経常利益に影響を与える要素です。


問題
粗利益の別名として適切なものはどれですか?

1 経常利益
2 売上総利益
3 営業利益

%%replace6%%

正解
2 売上総利益

解説
粗利益は売上総利益とも呼ばれます。

選択肢2の経常利益は営業利益に営業外収益を加えたもの、選択肢3の営業利益は粗利益から販売管理費を差し引いたものです。


営業利益

営業利益は企業の本業における利益を示す指標です。売上高から売上原価、販売費および一般管理費を差し引いたものであり、企業の主要な事業活動の収益力を評価するために用いられます。

経常利益や純利益と異なり、営業外収益や支払利息などの金融収支は含まれません。企業の事業運営の効率性や競争力を示す重要な指標です。

営業利益に関する学習用問題

問題
営業利益の計算式として正しいものはどれですか?

1 売上高 – 売上原価 – 販売費および一般管理費
2 売上高 – 売上原価 – 固定費
3 売上高 – 販売費および一般管理費 – 税金

%%replace6%%

正解
1 売上高 – 売上原価 – 販売費および一般管理費

解説
営業利益は売上高から売上原価と販売費および一般管理費を差し引いて求めます。

選択肢2の固定費は売上原価の内訳に含まれることがあり、選択肢3の税金は営業利益の計算に含まれません。


問題
次のうち、営業利益に含まれるものはどれですか?

1 売上原価
2 支払利息
3 販売費

%%replace6%%

正解
3 販売費

解説
販売費は営業利益の計算で控除される費用です。

売上原価は営業利益計算の一部ですが、営業利益そのものには含まれません。支払利息は営業外費用に分類され、営業利益には含まれません。


問題
営業利益を増加させる方法として適切なものはどれですか?

1 売上原価の増加
2 販売費および一般管理費の削減
3 借入金の増加

%%replace6%%

正解
2 販売費および一般管理費の削減

解説
販売費および一般管理費を削減すれば、売上高が同じでも営業利益が増加します。

選択肢1は売上原価の増加で利益を減少させる要因です。選択肢3は営業利益ではなく、経常利益に影響します。


損益分岐点

損益分岐点とは売上高と費用の合計が同じになる点を指し、企業が利益も損失も発生しない売上高の水準です。売上高が損益分岐点を超えれば利益が出て、下回れば損失になります。

この点は固定費、変動費、販売量の関係から計算され、経営計画の重要な指標とされます。

損益分岐点に関する学習用問題

問題
損益分岐点の売上高の計算式として適切なものはどれですか?

1 固定費 ÷ 変動費率
2 売上高 × 変動費率
3 固定費 ÷ (1 – 変動費率)

%%replace6%%

正解
3 固定費 ÷ (1 – 変動費率)

解説
損益分岐点売上高は「固定費 ÷ (1 – 変動費率)」で計算します。

選択肢1は誤りで、選択肢3は計算式として不適切です。


問題
損益分岐点が下がる要因として適切なものはどれですか?

1 固定費の増加
2 変動費率の低下
3 販売価格の引き下げ

%%replace6%%

正解
2 変動費率の低下

解説
変動費率が低下すると利益率が向上し、損益分岐点が下がります。

固定費の増加や販売価格の引き下げは損益分岐点を押し上げる要因となります。


問題
損益分岐点分析の主な目的はどれですか?

1 将来の売上予測
2 利益を最大化する価格設定
3 利益が発生する売上高の目標設定

%%replace6%%

正解
3 利益が発生する売上高の目標設定

解説
損益分岐点分析は利益が発生する最低限の売上高を特定するために行います。

選択肢1と2は間接的には関連しますが、損益分岐点分析の直接的な目的ではありません。


原価

原価とは製品やサービスを提供するために要した費用の総称です。原価には直接材料費、直接労務費、間接費用が含まれ、企業の製造コストや事業運営の基本指標となります。

原価の管理は利益を確保するために重要な経営活動です。

原価に関する学習用問題

問題
次のうち、原価の分類に含まれるものはどれですか?

1 販売促進費
2 直接材料費
3 税金

%%replace6%%

正解
2 直接材料費

解説
直接材料費は原価の一部です。販売促進費は販売費、税金は営業外費用に分類されます。


問題
原価の削減策として適切なものはどれですか?

1 製品の値上げ
2 生産効率の向上
3 売上目標の引き下げ

%%replace6%%

正解
2 生産効率の向上

解説
生産効率を上げることで1個あたりの原価を削減できます。

値上げは売上高を増やす方法で、原価削減には直接関係ありません。売上目標の引き下げも原価削減とは無関係です。


問題
原価計算の目的として適切なものはどれですか?

1 売上高の増加予測
2 市場調査の実施
3 価格設定のための基準作成

%%replace6%%

正解
3 価格設定のための基準作成

解説
原価は製品の価格設定に必要な基準を提供します。

市場調査や売上高の予測は原価計算の直接的な目的ではありません。


変動費

変動費とは製品の生産量や販売量に応じて増減する費用のことです。材料費や外注費、運送料などが代表的な変動費に含まれます。

生産や販売が増えれば比例して増加し、減れば比例して減少するため、利益計画や損益分岐点分析において重要な要素です。企業の収益構造を評価する際には、固定費と併せて分析されます。

変動費に関する学習用問題

問題
次のうち、変動費に該当するものはどれですか?

1 材料費
2 借入金の利息
3 営業部門の人件費

%%replace6%%

正解
1 材料費

解説
材料費は生産量に応じて増減するため変動費に該当します。

選択肢2の借入金の利息は固定費、選択肢3の人件費は通常固定費とされます。


問題
変動費が増加する主な要因はどれですか?

1 設備投資の増加
2 生産量の増加
3 販売価格の上昇

%%replace6%%

正解
2 生産量の増加

解説
変動費は生産量が増えると比例して増加します。

選択肢1の設備投資は固定費の増加を引き起こし、選択肢3の販売価格の上昇は売上高に影響しますが、変動費には直接関係しません。


問題
変動費率が低下することで得られる主な効果はどれですか?

1 利益率の改善
2 固定費の削減
3 借入金の返済負担軽減

%%replace6%%

正解
1 利益率の改善

解説
変動費率が低下すると売上高に対する利益率が改善します。

選択肢2の固定費削減や選択肢3の借入金返済負担軽減は変動費とは無関係です。


固定費

固定費とは生産量や販売量に関わらず一定額発生する費用のことです。代表例として、家賃、リース料、減価償却費、管理部門の人件費などがあります。

企業の収益性分析では、固定費の管理が重要な課題となり、損益分岐点の計算や経営戦略の策定に影響を与えます。

固定費に関する学習用問題

問題
固定費に該当するものはどれですか?

1 材料費
2 事務所の賃料
3 販売手数料

%%replace6%%

正解
2 事務所の賃料

解説
事務所の賃料は固定費として計上され、生産量に関係なく発生します。

選択肢2の材料費と選択肢3の販売手数料は生産や販売に応じて変動するため変動費です。


問題
固定費が増加する場合、次のうちどの影響が考えられますか?

1 損益分岐点が上がる
2 販売価格が下がる
3 変動費が減少する

%%replace6%%

正解
1 損益分岐点が上がる

解説
固定費が増えると損益分岐点も上昇し、より多くの売上が必要になります。

選択肢2と3は固定費の増加とは直接関係がありません。


問題
固定費の主な管理目的は何ですか?

1 生産効率の向上
2 資産価値の増加
3 利益計画の安定化

%%replace6%%

正解
3 利益計画の安定化

解説
固定費は売上や生産量に関係なく発生するため、適切な管理は利益計画の安定化につながります。

選択肢1の生産効率の向上は製造プロセスの問題であり、選択肢2の資産価値の増加は資産管理に関する内容です。


販売量

販売量とは企業が一定期間内に市場に供給し、販売した製品やサービスの数量を指します。売上高は販売量に販売単価を掛けたものであり、企業の収益や市場シェアの評価において重要な指標です。

販売量の増減は売上や利益に直結するため、企業戦略の基本となる要素です。

販売量に関する学習用問題

問題
販売量を増加させるために企業が行うべき施策はどれですか?

1 販売促進活動の強化
2 固定費の削減
3 減価償却費の見直し

%%replace6%%

正解
1 販売促進活動の強化

解説
販売促進活動を強化することで、需要が増加し販売量が増えます。

選択肢2と3は販売量の増加には直接関係ありません。


問題
販売量が増加することで得られる主な効果はどれですか?

1 固定費の削減
2 売上高の増加
3 変動費の減少

%%replace6%%

正解
2 売上高の増加

解説
販売量が増えると売上高も増加します。選択肢1と3は販売量の変化と直接の関連はありません。


問題
販売量の増加が企業に与える直接的な影響はどれですか?

1 企業価値の上昇
2 製品在庫の増加
3 売上高の増加

%%replace6%%

正解
3 売上高の増加

解説
販売量が増えることで売上高が増加します。

企業価値は他の要因も影響し、製品在庫は販売量の増加で通常減少します。


変動費率

変動費率とは売上高に対する変動費の割合を示す指標です。変動費率が高いと、売上高が増えても利益が増えにくく、低い場合は売上増加に対して利益が増えやすくなります。

企業の利益計画や損益分岐点分析では、変動費率の管理が重要な役割を果たします。計算式は「変動費率 = 変動費 ÷ 売上高」で求められます。

変動費率に関する学習用問題

問題
変動費率の計算式として適切なものはどれですか?

1 売上高 ÷ 変動費
2 売上原価 ÷ 売上高
3 変動費 ÷ 売上高

%%replace6%%

正解
3 変動費 ÷ 売上高

解説
変動費率は「変動費 ÷ 売上高」で計算されます。

選択肢1は逆数になっており誤り、選択肢2の売上原価は変動費とは異なる概念です。


問題
変動費率が下がると、次のうちどのような効果が期待できますか?

1 利益率の向上
2 販売数量の増加
3 固定費の削減

%%replace6%%

正解
1 利益率の向上

解説
変動費率が下がると同じ売上高でも利益が増加し、利益率が向上します。

選択肢2の販売数量の増加は変動費率とは直接関係なく、選択肢3の固定費の削減も別の費用管理の問題です。


問題
変動費率の適切な管理による効果として最も関連が深いものはどれですか?

1 費用の固定化
2 損益分岐点の低下
3 減価償却費の削減

%%replace6%%

正解
2 損益分岐点の低下

解説
変動費率が下がると損益分岐点が低くなり、利益を得るために必要な売上高が減少します。

選択肢1の費用の固定化と選択肢3の減価償却費の削減は変動費率には影響を与えません。


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