【ITパスポート練習問題 6.3対応】(3) 代表的なソフトウェアパッケージ

【解説】

正解: 1 業務に応じた個別の開発が不要

この問題は、「業務別ソフトウェアパッケージ」の基本的な利点を理解しているかを確認するものです。ゼロから開発するオーダーメイド（個別開発）と比べて、どのようなメリットがあるかを問うています。

業務別ソフトウェアパッケージは、例えば「会計」や「人事」といった特定の業務（タスク）で共通して必要とされる機能があらかじめ揃っている製品です。そのため、企業がその業務のためにシステムをゼロから「個別に開発する必要がなく」、導入コストや時間を大幅に削減できる点が最大の利点です。したがって、1が正解です。

2の「特定の企業向けに特化した機能」は、その会社独自の要求に合わせて作るオーダーメイド（個別開発）のソフトウェアの特徴です。3の「どのような業務にも適応可能な汎用性が高い」は、表計算ソフトやワープロソフトのような「汎用ソフトウェア」の特徴であり、特定の業務に特化している業務別パッケージとは異なります。

【解説】

正解: 3 会計ソフトウェア

この問題は、「業務別ソフトウェアパッケージ」と「業種別ソフトウェアパッケージ」の違いを、具体的な例で区別できるかを確認するものです。

「業務別」とは、業種（業界）を問わず、多くの企業に共通する「業務（タスク）」、例えば「会計」「人事給与」「販売管理」などを指します。「会計ソフトウェア」は、製造業、小売業、サービス業など、どの業種でも必要とされる「会計」という業務に特化したパッケージであり、業務別ソフトウェアの典型例です。したがって、3が正解です。

1の「CADソフトウェア」は、設計・製図という特定の作業で使われますが、ITパスポートの分類上、主にエンジニアリングや製造分野で使われる専門ツールとされます。2の「金融向けリスク管理ソフトウェア」は、「金融業」という「特定の業種（業界）」で使われることに特化しているため、これは「業種別」ソフトウェアパッケージの例です。

【解説】

正解: 2 個別のニーズに応じた細かいカスタマイズ

この問題は、業務別ソフトウェアパッケージを導入する際の「目的（メリット）」と「制約（デメリット）」を正しく理解しているかを確認するものです。

業務別ソフトウェアパッケージは、多くの企業で共通して使えるように設計された「標準化された（既製品の）」ソフトウェアです。そのため、ゼロから開発するよりも「導入コストの削減」ができ（3）、パッケージの機能に合わせて社内のやり方を見直すことで「業務の標準化」が進む（1）というメリット（目的）があります。

一方で、パッケージは「標準化」されているがゆえに、A社やB社といった「個別のニーズ」に合わせた「細かいカスタマイズ」を行うことは苦手としています。それを目的として導入するのは「適切でない」ため、2が正解となります。

【解説】

正解: 3 特定業界の規制や慣習に対応している

この問題は、「業種別ソフトウェアパッケージ」の最も重要な特徴、すなわち「業務別」や「汎用」のソフトウェアと何が違うのかを理解しているかを確認するものです。

「業種別」とは、「医療業」「金融業」「建設業」など、特定の「業種（業界）」に特化していることを意味します。これらの業界には、法律による「規制」や、その業界独特の「商慣習」が存在します。業種別パッケージは、それらの特殊な要件にあらかじめ対応している点が最大の特徴です。したがって、3が正解です。

1の「幅広い業界に共通する機能を提供」するのは、「業務別」ソフトウェア（例：会計ソフト）の特徴です。2の「他業種でそのまま利用可能な汎用性が高い」のは、「汎用」ソフトウェア（例：表計算ソフト）の特徴です。

【解説】

正解: 2 業界外の業務に柔軟に対応できる

この問題は、「業種別ソフトウェアパッケージ」の導入効果（メリット）と、その裏返しである制約（デメリット）を理解しているかを確認するものです。

業種別ソフトウェアパッケージは、特定の業界（例：医療）の専門的な要求に応えるために作られています。そのため、その業界特有の「規制対応が容易になる」（1）ことや、業界の標準的な流れに沿っているため「業務効率が向上する」（3）ことが期待される効果です。

しかし、特定の業界に「特化」しているということは、汎用性がないことを意味します。したがって、「業界外の業務に柔軟に対応できる」（2）というのは、特化型である業種別パッケージに期待する効果としては「不適切」であり、これが正解となります。

【解説】

正解: 1 医療情報管理システム

この問題は、「業種別」「業務別」「汎用」の3種類のソフトウェアを、具体的な例で正しく分類できるかを確認するものです。

「業種別」とは、特定の業界に特化したソフトウェアを指します。「医療情報管理システム」（電子カルテなど）は、「医療」という特定の業種（業界）でしか使われないため、業種別ソフトウェアパッケージの代表例です。したがって、1が正解です。

2の「販売管理ソフトウェア」は、業種を問わず「販売」という「業務（タスク）」で使われるため、「業務別」ソフトウェアパッケージに分類されます。3の「電子メールクライアントソフト」は、業種や業務に関係なく誰でも使う「汎用」ソフトウェアに分類されます。

【解説】

正解: 2 印刷物のデザインやレイアウトの効率的な作成

この問題は、DTPという用語の基本的な定義と目的を理解しているかを確認するものです。

DTPは「DeskTop Publishing（デスクトップパブリッシング）」の略で、日本語では「卓上出版」などと訳されます。これは、コンピュータのデスクトップ（卓上）で、印刷物のデータを作成・編集する技術のことです。具体的には、雑誌、書籍、ポスターなどの「デザインやレイアウト」作業をPC上で「効率的に作成」することを目的としています。したがって、2が正解です。

1の「手書きで作成した印刷物のデジタル化」は、スキャナなどの機能です。3の「デジタル画像の加工や修正」は、DTPで使用する部品（画像）を作る作業であり、フォトレタッチソフト（画像加工ツール）の主な目的です。DTPはそれらの部品を配置（レイアウト）する作業を指します。

【解説】

正解: 1 Adobe InDesign

この問題は、DTP（デスクトップパブリッシング）という作業分野で、具体的にどのようなソフトウェア（ツール）が使われるかを知っているかを確認するものです。

DTPの主な作業は「レイアウト（配置）」です。「Adobe InDesign」は、まさにその印刷物のレイアウト作成に特化した専門のソフトウェア（DTPソフト）であり、業界標準のツールの一つです。したがって、1が正解です。

2の「Microsoft Excel」は、データの計算やグラフ作成に使う「表計算ソフト」です。3の「AutoCAD」は、機械や建築物の設計図面を作成するための「CADソフト」です。どちらもDTP作業には直接使用しません。

【解説】

正解: 3 データベースの構築

この問題は、DTP（デスクトップパブリッシング）がどのような作業（活用例）を指すのか、その適用範囲を正しく理解しているかを確認するものです。

DTPは、コンピュータを使って印刷物のデザインやレイアウトを行う技術です。1の「パンフレットのデザイン」や2の「雑誌のレイアウト作成」は、まさにDTPの中心となる代表的な活用例です。

一方、3の「データベースの構築」は、システムが扱うデータを整理し、保存・管理するための仕組み（データベース）を作ることです。これはデータ管理の分野であり、印刷物のデザインを行うDTPとは全く関係がありません。したがって、不適切なものとして3が正解です。