【ITパスポート練習問題 6.3対応】② コミュニケーションのためのシステム利用

【解説】

正解: 2 遠隔地でもリアルタイムで会議ができる

この問題は、Web会議システム（オンライン会議ツール）を導入することで得られる最大のメリットと、その基本機能を理解しているかを確認するものです。

選択肢2の「遠隔地でもリアルタイムで会議ができる」は、Web会議の核心的なメリットです。インターネット環境さえあれば、物理的に離れた場所にいる参加者同士が、映像と音声を共有し、あたかも同じ部屋にいるかのように議論を行うことができます。これにより、移動時間や交通費の削減が可能になります。

選択肢1の「高画質な動画配信が可能」は、動画配信サービスの特性であり、双方向のコミュニケーションを主とする会議システムの主目的ではありません。選択肢3の「資料を電子メールで共有できる」は、メールソフトの機能であり、Web会議システム特有の機能ではありません。

【解説】

正解: 2 専用の会議室設備

この問題は、手軽に導入できる「Web会議」と、専用機器を必要とする従来の「テレビ会議（ビデオ会議）」の違いを正しく理解しているかを問うものです。

Web会議は、パソコンやスマートフォンといった汎用的な端末とインターネット回線、そしてソフトウェア（アプリ）があれば利用できるのが特徴です。そのため、選択肢2の「専用の会議室設備」は不要であり、これが「適切でないもの（正解）」となります。専用設備が必要なのは、高品質で安定した通信を重視する従来のテレビ会議システムです。

選択肢1の「インターネット回線」と、選択肢3の「Web会議用ソフトウェア」は、Web会議を行うために最低限必要なインフラです。これらがなければ通信を行うことができません。

【解説】

正解: 1 紙媒体の資料印刷の削減

この問題は、Web会議などのデジタルツール活用が業務プロセスにどのような変化をもたらし、効率化に寄与するかを理解しているかを確認するものです。

正解は1の「紙媒体の資料印刷の削減」です。Web会議には「画面共有機能」や「ファイル送信機能」があり、参加者の画面に直接資料を映し出すことができます。これにより、従来のように会議のたびに人数分の紙資料を印刷・配布する手間とコストを削減でき、ペーパーレス化が促進されます。

選択肢2の「顧客との直接対面回数の増加」は、Web会議の導入によってむしろ減少する（オンラインに置き換わる）傾向にあるため不適切です。選択肢3の「会議時間の大幅な延長」は、効率化とは逆の結果であり、適切な効果ではありません。

【解説】

正解: 1 メッセージの即時伝送が可能である

この問題は、ビジネスにおける主要な通信手段である電子メールの、基本的な特性とメリットを理解しているかを確認するものです。

正解は1の「メッセージの即時伝送が可能である」です。電子メールは、インターネットを通じて世界中のどこへでも、ボタン一つで瞬時に情報を届けることができます。郵便などの物理的な配送手段と比較して圧倒的に速く、時間を問わず送信できる点が大きな利点です。

選択肢2の「送信内容が自動的に暗号化される」は誤りです。通常の電子メールは平文（暗号化されていない状態）で送られることが多く、暗号化には別途設定や専用の仕組みが必要です。選択肢3の「書面と同様に法的効力を持つ」も、一般的な電子メールだけでは改ざんの余地があるため、書面と同等の完全な法的証拠能力を持つとは限りません。

【解説】

正解: 3 誤送信やフィッシング詐欺の可能性

この問題は、電子メールを利用する際に注意すべきセキュリティ上の脅威やリスクについて、正しく認識しているかを問うものです。

正解は3の「誤送信やフィッシング詐欺の可能性」です。宛先を間違えて情報を流出させてしまうヒューマンエラー（誤送信）や、正規の企業などを装って偽サイトに誘導し情報を盗み取る「フィッシング詐欺」のメールを受信するリスクは、メール利用において常に警戒すべき点です。

選択肢1の「メールが即時配信されないこと」は、通常は即時配信されるため、システム障害時などを除けば一般的なリスクとは言えません。選択肢2の「受信トレイが自動で整理されること」は、メールソフトの便利な機能であり、リスクではありません。

【解説】

正解: 2 大容量ファイルの共有

この問題は、電子メールシステムの技術的な制約（制限事項）を理解し、適切な通信手段を選択できるかを問うものです。

正解は2の「大容量ファイルの共有」です。一般的なメールサーバーには、1通あたりの送信サイズに制限（数MB〜数十MB程度）が設けられています。そのため、動画データや高解像度の画像など、容量の大きいファイルを送ろうとするとエラーになることが多く、メールでの共有は適していません。大容量ファイルの共有には、クラウドストレージなどが適しています。

選択肢1の「簡易的なメッセージ伝達」や、選択肢3の「文書の履歴管理（いつ誰が何を送ったかの記録）」は、電子メールが頻繁に利用される適切な場面です。

【解説】

正解: 3 カテゴリーごとに情報交換が行える

この問題は、電子掲示板（BBS）というツールの情報整理の仕組みと、コミュニケーションの特徴を理解しているかを確認するものです。

正解は3の「カテゴリーごとに情報交換が行える」です。電子掲示板では、特定の話題ごとに「スレッド」や「トピック」と呼ばれる場所を立て、関連する投稿をまとめて管理します。これにより、複数の話題が混在することなく、興味のあるテーマについて整理された状態で情報交換を行うことができます。

選択肢1の「ユーザー間で即時に音声通話が可能」は、電話やWeb会議ツールの機能であり、テキストベースの掲示板の特徴ではありません。選択肢2の「書き込みは全て投稿者の実名が表示される」は、掲示板の設定によりますが、一般的には匿名やハンドルネームでの利用も多く、必ずしも実名とは限りません。

【解説】

正解: 2 匿名性による誹謗中傷の発生リスク

この問題は、インターネット上のコミュニケーションツールを利用する際に生じやすい社会的な問題やリスク（モラル・マナー）を理解しているかを問うものです。

正解は2の「匿名性による誹謗中傷の発生リスク」です。電子掲示板は匿名で投稿できる場合が多く、誰が書いたか特定されにくいという安心感から、過激な発言や他人への攻撃（誹謗中傷）が行われやすいという負の側面があります。企業で利用する場合も、このリスクを管理する必要があります。

選択肢1の「書き込み内容が検索エンジンに表示されないこと」は誤りです。公開された掲示板の内容は検索エンジンの対象となります。選択肢3の「利用するたびに費用が発生すること」も、多くの掲示板サービスは無料で利用できるため、一般的な課題ではありません。

【解説】

正解: 2 社内FAQやナレッジ共有の場としての利用

この問題は、企業内の情報共有において、電子掲示板というツールをどのように活用するのが効果的か、その用途適性を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「社内FAQやナレッジ共有の場としての利用」です。掲示板は情報が蓄積され、後から検索・参照しやすい形式であるため、「よくある質問（FAQ）」や「業務上のノウハウ」を書き溜めておき、全社員がいつでも見られるようにする用途に最適です。

選択肢1の「従業員の個別業務の指示」は、特定個人への連絡であり、オープンな掲示板よりもメールやチャットが適しています。選択肢3の「競合他社の製品情報の直接収集」は、掲示板の機能とは無関係な情報収集活動の話であり、活用の趣旨と異なります。

【解説】

正解: 1 専門知識がなくても簡単に記事を公開できる

この問題は、ブログ（Weblog）が普及した背景にある、技術的な利便性や特徴を理解しているかを確認するものです。

正解は1の「専門知識がなくても簡単に記事を公開できる」です。ブログが登場する以前は、Webサイトを作るにはHTMLなどの専門的な言語を習得する必要がありました。しかし、ブログシステム（CMS）の普及により、ブラウザ上の入力画面に文章を打ち込むだけで、誰でも手軽に情報を発信できるようになりました。

選択肢2の「実名でのみ運用が許される」は誤りです。多くのブログサービスは匿名やニックネームでの運用が可能です。選択肢3の「記事の公開順がランダムで決定される」も誤りで、ブログは基本的に新しい記事が上に表示される「時系列（逆順）」での表示が一般的です。

【解説】

正解: 2 社員の日常生活の記録

この問題は、企業がブログをビジネス目的で運用する際に、どのようなコンテンツが適切で、何が不適切かを判断できるかを問うものです。

選択肢2の「社員の日常生活の記録」は、企業の公式ブログとしては不適切であり、これが正解となります。ビジネスブログの目的は、自社のブランド価値向上や顧客との関係構築です。単なる個人的な日記や業務と無関係な日常記録は、読者にとって有益な情報となりにくく、企業の専門性や信頼性を損なう可能性があります。

選択肢1の「新商品のプロモーション」や、選択肢3の「ブランドの専門的な知識共有」は、顧客に関心を持ってもらい、信頼を獲得するためのコンテンツとして非常に有効です。

【解説】

正解: 3 検索されやすいキーワードを記事内に適切に配置する

この問題は、ブログなどのWebコンテンツをより多くの人に見てもらうための技術、「SEO（検索エンジン最適化）」の基本的な手法を理解しているかを問うものです。

正解は3の「検索されやすいキーワードを記事内に適切に配置する」です。ユーザーがGoogleなどの検索エンジンに入力しそうな言葉（キーワード）を予測し、それを記事のタイトルや本文に自然な形で盛り込むことで、検索結果の上位に表示されやすくなります。

選択肢1の「無関係なキーワードを多用する」は、検索エンジンのアルゴリズムによってスパム（不正行為）とみなされ、逆に検索順位を下げる原因となります。選択肢2の「画像のみで記事を構成する」も、検索エンジンは画像の文字情報を正確に読み取れない場合があるため、テキスト情報がないと検索されにくくなり、SEO対策としては不適切です。

【解説】

正解: 1 即時性が高いコミュニケーションが可能

この問題は、ビジネスチャットツールの最大の特徴である「リアルタイム性」について理解しているかを確認するものです。

正解は1の「即時性が高いコミュニケーションが可能」です。チャットは、短いメッセージを会話のようにテンポよくやり取りできるため、メールよりも素早いレスポンスが期待できます。相手がオンラインかどうかも把握しやすく、急ぎの相談や確認に適しています。

選択肢2の「映像を主体とした会話が可能」は、Web会議ツールの特徴です。選択肢3の「長文の公式文書作成に適している」は、ワープロソフトの役割であり、チャットは短文でのやり取りが中心です。

【解説】

正解: 3 大規模な会議の参加者数に制限がない

この問題は、チャットツールとWeb会議ツールの役割の違いや、システムの技術的な限界について理解しているかを問うものです。

選択肢3の「大規模な会議の参加者数に制限がない」は、チャットツールの利点としても、事実としても適切ではありません。まず、チャットは「会議（音声・映像での議論）」を行うツールではなく、テキスト対話ツールです。また、グループチャットに参加できる人数にはシステム上の上限が存在します。「制限がない」という表現は誤りであるため、これが正解となります。

選択肢1の「会話履歴が保存される」ことは、後から言った言わないを確認できる重要なメリットです。選択肢2の「タスク管理機能がある」も、多くのビジネスチャットに備わっている業務効率化のための利点です。

【解説】

正解: 1 短時間のタスク指示

この問題は、数あるコミュニケーション手段の中で、チャットツールがどのような業務シーンに最も適しているかを判断できるかを問うものです。

正解は1の「短時間のタスク指示」です。チャットは「これ確認して」「了解」といった短いやり取りが得意です。形式的な挨拶を省き、要件だけを素早く伝えられるため、軽い指示や進捗確認などの業務に最適です。

選択肢2の「法的契約書のやり取り」は、証跡としての確実性や改ざん防止の観点から、電子契約サービスや正式なメール、書面が適しています。選択肢3の「部署全体への公式通知」は、チャットでは新しい投稿に埋もれて流れてしまう（フロー情報になる）リスクがあるため、掲示板やメールなどのストック型の手段が適しています。

【解説】

正解: 2 インターネット接続が必要ない

この問題は、SMS（ショートメッセージサービス）の通信の仕組みと、他のメッセージアプリとの違いを理解しているかを確認するものです。

正解は2の「インターネット接続が必要ない」です。SMSは、携帯電話の「電話番号」を使ってメッセージを送受信する仕組みで、音声通話用の回線（電話回線網）を利用します。そのため、データ通信（インターネット）がオフの状態や、Wi-Fiがない環境でも、電話の電波さえ入れば送受信できるのが大きな特徴です。

選択肢1の「長文の文章を送信できる」は誤りです。SMSは一度に送れる文字数に制限（全角70文字〜670文字程度）があります。選択肢3の「音声メッセージが送れる」もSMSの標準機能ではありません。

【解説】

正解: 3 ビデオ会議の実施

この問題は、SMSの機能的な制約を理解し、できないことを判別できるかを問うものです。

選択肢3の「ビデオ会議の実施」は、SMSでは不可能です。SMSはテキスト（文字）情報を送るためのサービスであり、映像や音声をリアルタイムで通信する機能は持っていません。したがって、これが「利用例として適切でないもの（正解）」となります。

選択肢1の「ワンタイムパスワードの送信」は、SMSが特定の携帯電話端末に紐付いているため、本人確認手段（2段階認証）として非常に広く利用されています。選択肢2の「緊急連絡の通知」も、ポップアップで目に留まりやすいため、重要な通知に適しています。

【解説】

正解: 2 電波が届く範囲で確実にメッセージを受け取れる

この問題は、LINEやMessengerなどのSNSアプリと比較した際の、SMS独自の強み（メリット）を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「電波が届く範囲で確実にメッセージを受け取れる」です。SNSアプリは、双方が同じアプリをインストールし、かつインターネットに接続している必要があります。一方、SMSは携帯電話に標準搭載されており、電話番号さえ分かれば機種やアプリを問わず、電話の電波が届く場所ならほぼ確実にメッセージを届けられる「到達率の高さ」が強みです。

選択肢1の「長時間の動画共有」はSMSではできません。選択肢3の「無料で無制限に利用できる」も誤りで、SMS送信には通常、1通ごとに送信料がかかります（受信は無料）。

【解説】

正解: 2 短期的なプロジェクトの管理

この問題は、SNS（ソーシャルネットワーキングサービス）の本来の目的と、プロジェクト管理ツールとの機能的な違いを理解しているかを問うものです。

正解は2の「短期的なプロジェクトの管理」です。SNSは「人とのつながり」や「情報発信」を目的としたツールであり、タイムライン形式で情報は流れていきます。タスクの進捗状況、期限、担当者を管理する機能（ガントチャートなど）は持たないため、プロジェクト管理には適していません。

選択肢1の「友人とのコミュニケーション」や、選択肢3の「商品やサービスのプロモーション」は、SNSが最も得意とする、人や情報をつなげるための利用目的です。

【解説】

正解: 1 個人情報が流出しないようプライバシー設定を確認すること

この問題は、SNSを利用する上で必須となる「情報リテラシー」と「リスク管理」の意識を確認するものです。

正解は1の「個人情報が流出しないようプライバシー設定を確認すること」です。SNSは情報の拡散力が強いため、住所や行動範囲などの個人情報を不用意に公開すると、悪用されたりプライバシーが侵害されたりする危険があります。公開範囲を「友人のみ」に限定するなど、適切な設定を行うことが重要です。

選択肢2の「他人の投稿への反応を避けること」は、SNSの交流という目的を否定するものであり、必須の注意点ではありません。選択肢3の「すべての投稿を公開すること」は、セキュリティリスクを高める行為であり、避けるべきです。

【解説】

正解: 3 社内機密情報の共有

この問題は、企業がSNSを活用する際の「公私混同」や「情報セキュリティ」に関する判断力を問うものです。

選択肢3の「社内機密情報の共有」は、SNSで行うべきではありません。一般的なSNSは、外部のサーバーを経由するオープンなサービスであり、誤操作による公開リスクや、サービス側からの情報流出リスクがあります。機密情報は社内のセキュリティが確保された専用ツールで扱うべきであり、SNSの利用例として「適切でないもの（正解）」となります。

選択肢1の「顧客との双方向コミュニケーション」や、選択肢2の「広範囲にわたる商品認知の拡大」は、拡散力というSNSのメリットを活かした、企業の適切な活用例です。

【解説】

正解: 1 資産を他者と共有して収益を得ることができる

この問題は、「シェアリングエコノミー」という経済モデルの定義と基本的な仕組みを理解しているかを確認するものです。

正解は1の「資産を他者と共有して収益を得ることができる」です。個人や企業が持っている「使われていない資産（遊休資産）」を、インターネットを介して他者に貸し出し、利用料を得る仕組みを指します。資産には、空き部屋（民泊）、車（カーシェア）、スキル（家事代行）、時間などが含まれます。

選択肢2の「物やサービスを購入することが基本」は、従来の「所有」を前提とした消費行動であり、シェア（共有）の概念とは異なります。選択肢3の「個人間の直接的なやり取りを避ける」は誤りで、シェアリングエコノミーはC2C（個人対個人）の取引が中心となることが多いモデルです。

【解説】

正解: 3 家庭用車の販売

この問題は、シェアリングエコノミーにおける「共有（貸し借り）」と、通常の商取引である「売買（譲渡）」を明確に区別できるかを問うものです。

選択肢3の「家庭用車の販売」は、車の所有権を相手に移転する「売買」行為です。これは資産を共有して活用するシェアリングエコノミーの定義には当てはまらないため、これが「適切でないもの（正解）」となります。

選択肢1の「ライドシェアサービス」は、車の空席を移動手段として共有するサービスです。選択肢2の「クラウドファンディング」は、群衆（クラウド）から資金調達を行うもので、広くは「お金のシェア」としてシェアリングエコノミーの一種に含まれることがあります。

【解説】

正解: 2 利用者間での信頼関係の構築が必要であること

この問題は、シェアリングエコノミーが抱える課題と、それを解決するためのプラットフォームの役割について理解しているかを問うものです。

正解は2の「利用者間での信頼関係の構築が必要であること」です。シェアリングエコノミーの多くは、見知らぬ個人同士が取引を行います。そのため、「貸した物が壊されないか」「約束通りのサービスが提供されるか」といった不安を解消し、信頼をどう担保するかが最大の課題です。相互評価（レビュー）システムや本人確認などは、この信頼構築のために導入されています。

選択肢1の「共有対象物の使用頻度が増えること」は、遊休資産の有効活用という意味でメリットです。選択肢3の「貸出可能な資産が無限に増えること」は物理的にあり得ないため、課題としての記述に適しません。

【解説】

正解: 2 日常の行動データを記録し分析する

この問題は、「ライフログ（Life Log）」という用語の意味と、その具体的な活動内容を理解しているかを確認するものです。

正解は2の「日常の行動データを記録し分析する」です。ライフログとは、生活（Life）の記録（Log）という意味で、個人の毎日の歩数、睡眠時間、食事内容、位置情報などをデジタルデータとして記録し、健康管理や生活習慣の改善などに役立てる活動や仕組みを指します。

選択肢1の「資料の電子化と保存」は、業務上の文書管理の話であり、個人の生活記録ではありません。選択肢3の「企業のマーケティング活動を自動化する」は、MA（マーケティングオートメーション）ツールの説明であり、ライフログの定義とは異なります。

【解説】

正解: 3 コピー機

この問題は、ライフログを収集するために必要なデバイス（機器）の特性、特にIoTやウェアラブル技術との関連を理解しているかを問うものです。

ライフログは「日常の継続的な記録」であるため、常に身につけたり持ち歩いたりするデバイスが用いられます。選択肢3の「コピー機」は、紙を複製する事務機器であり、人の行動データを記録する機能はないため、これが「適切でないもの（正解）」となります。

選択肢1の「スマートフォン」は、GPSや加速度センサーで位置や歩数を記録できる主要なデバイスです。選択肢2の「ウェアラブルデバイス（スマートウォッチなど）」は、腕に装着して心拍数や睡眠を自動記録できるため、ライフログ活用に最適です。

【解説】

正解: 2 健康状態の把握と生活の質の向上

この問題は、ライフログを記録・活用することで得られるメリット、つまり「何のために記録するのか」を理解しているかを問うものです。

正解は2の「健康状態の把握と生活の質の向上」です。自分の活動量や睡眠パターンを客観的なデータ（グラフなど）として見ることで、「今日は運動不足だ」「睡眠が浅い」といった気付きが得られます。これにより、生活習慣を見直し、健康維持や生活の質（QOL）を高めることができます。

選択肢1の「資料管理の効率化」や、選択肢3の「購買データの保護」は、ライフログ本来の目的である「個人の生活記録の活用」とは直接関係がありません。

【解説】

正解: 1 本人の許可を得てデータを第三者に提供する

この問題は、「情報銀行（情報利用信用銀行）」という新たなデータ流通の仕組みについて、その役割と基本原則を理解しているかを確認するものです。

正解は1の「本人の許可を得てデータを第三者に提供する」です。情報銀行は、個人から預かった行動履歴や購買データなどの個人情報を管理し、本人の同意（指示）に基づいて、信頼できる企業などにデータを提供します。個人はその対価として、サービスや便益を受け取る仕組みです。

選択肢2の「個人データを無制限に収集して保管する」は誤りです。必要な範囲で、同意のもとに収集されます。選択肢3の「銀行業務を補助するためのデータを提供する」も誤りで、金融機関の「銀行」とは異なり、情報を運用する信託機能のことを指します。

【解説】

正解: 3 データが第三者に無断で使用されることを許容する

この問題は、情報銀行において最も重要な「データのコントロール権」について理解しているかを問うものです。

選択肢3の「データが第三者に無断で使用されることを許容する」は、情報銀行の理念と正反対であり、これが「適切でないもの（正解）」となります。情報銀行は、これまで企業側が一方的に収集・利用しがちだった個人データを、個人自身がコントロールできるようにし、「自分の関知しないところで勝手に使われること」を防ぐための仕組みでもあります。

選択肢1の「個人がデータ利用の制御権を持てる」や、選択肢2の「データ提供による報酬を得られる可能性がある」は、情報銀行を利用する個人の主要なメリットです。

【解説】

正解: 2 データの透明性と安全性を確保すること

この問題は、情報銀行事業者に求められる要件、特に「信頼（トラスト）」の基盤となる要素を理解しているかを問うものです。

正解は2の「データの透明性と安全性を確保すること」です。個人が安心してデータを預けるためには、「誰にデータが渡ったか」「何に使われたか」が分かる透明性と、預けたデータが漏洩しない強固なセキュリティ（安全性）が不可欠です。情報銀行の認定制度でも、これらは重要な審査基準となっています。

選択肢1の「データの管理に本人の同意が不要であること」は、情報銀行の前提を覆すものであり誤りです。選択肢3の「全てのデータを公開状態にすること」は、プライバシー侵害につながるため、絶対に行ってはいけません。

【解説】

正解: 3 個人が自身のデータを制御し共有する

この問題は、PDS（Personal Data Store：パーソナルデータストア）の概念と、従来のデータ管理との違いを理解しているかを確認するものです。

正解は3の「個人が自身のデータを制御し共有する」です。従来は企業ごとにバラバラに管理されていた個人データを、個人が自分自身の管理下に置き（ストアし）、自分の意思で「どの企業に」「どのデータを」見せるかを決める仕組みやシステムを指します。

選択肢1の「個人データを企業が一元管理する」は、従来の企業主導のモデルであり、PDSとは対極の考え方です。選択肢2の「他人のデータを管理する」も誤りで、あくまで「自分（Personal）」のデータを扱う仕組みです。

【解説】

正解: 2 データ利用に対する個人の制御が強化される

この問題は、PDSを導入することによる、個人視点での最大のメリットを理解しているかを問うものです。

正解は2の「データ利用に対する個人の制御が強化される」です。PDSを利用することで、自分の情報がどこでどう使われているかを把握し、望まないデータ提供を拒否したり、逆にメリットのある相手には積極的に提供したりと、データの「コントローラビリティ（管理権）」を取り戻すことができます。

選択肢1の「個人情報が自動的に公開される」は、制御不能な状態でありPDSの目的とは逆です。選択肢3の「データが完全に変更不可となる」は、データの完全性の話であり、PDSの主目的である「活用と制御」とは異なる観点です。

【解説】

正解: 1 データの保管方法に関する規制の確立

この問題は、PDSという新しい仕組みを社会実装する上で解決すべき課題、特にセキュリティやルール作りの重要性を理解しているかを問うものです。

正解は1の「データの保管方法に関する規制の確立」です。個人の重要なデータを一箇所に集約・管理する場合、もしそこから漏洩すれば甚大な被害が出ます。そのため、どのような技術で守るか、万が一の責任は誰が負うかといった安全管理基準や法的なルール（規制）を整備することが重要な課題となります。

選択肢2の「すべてのデータを企業に任せる必要性」は、個人主権のPDSの考え方に反します。選択肢3の「データの共有を制限しないポリシー」は、プライバシー保護の観点から不適切です。