【ITパスポート練習問題 6.3対応】(2) ユニバーサルデザイン

【解説】

正解: 2 できる限り多くの人が快適に利用できるように設計すること

この問題は、IT機器やソフトウェア、Webサイトなどの設計における「アクセシビリティ」という用語の定義と、その基本的な理念を正しく理解しているかを確認するものです。

正解の「できる限り多くの人が快適に利用できるように設計すること」は、アクセシビリティの本質を表しています。これは、年齢、国籍、障害の有無、利用環境（スマートフォンかPCかなど）にかかわらず、あらゆる人が情報やサービスに支障なくアクセスし、利用できる状態を目指す考え方です。

選択肢1の「特定のユーザーに対して特化したデザイン」は、対象を限定しており、普遍的な利用を目指すアクセシビリティとは逆の考え方です。選択肢3の「デザインの美しさを最優先」についても、見た目が良くても使いにくい、あるいは情報が伝わらない状態ではアクセシビリティが確保されているとは言えません。

【解説】

正解: 3 カラフルで視覚的に魅力的なデザインの優先

この問題は、アクセシビリティを向上させるための具体的な手法と、逆にアクセシビリティを阻害する要因を区別できるかを問うものです。ここでは「適切でないもの」を選ぶ必要があります。

正解は3です。「カラフルで視覚的に魅力的なデザインを優先」することは、必ずしもアクセシビリティ向上にはつながりません。色だけで情報を伝えようとすると、色覚特性を持つユーザーには情報が伝わらない恐れがあります。また、コントラストが低い配色は視認性を下げるため、見た目の美しさよりも「見やすさ」「伝わりやすさ」を優先する必要があります。

選択肢1の「音声読み上げ機能の導入」は、視覚障害を持つユーザーにとって不可欠な機能であり、適切な対応です。選択肢2の「キーボード操作のみでのナビゲーション対応」も、マウス操作が困難な肢体不自由者などがWebサイトを利用するために重要な対応であり、適切です。

【解説】

正解: 1 ユーザビリティ

この問題は、アクセシビリティと密接に関わる関連用語の概念理解を問うものです。特に、システムが「使える」だけでなく「使いやすい」ことの重要性を理解しているかがポイントです。

正解は1の「ユーザビリティ」です。ユーザビリティは「使いやすさ」や「有効さ」を意味します。アクセシビリティ（アクセスできること）が確保されていても、操作が難解で目的を達成できなければ意味がありません。そのため、多様な人がアクセスでき、かつ快適に使える（ユーザビリティが高い）ことが、アクセシビリティにおいても重要視されます。

選択肢2の「エンターテイメント性」や選択肢3の「スピード」もシステムの魅力にはなりますが、アクセシビリティ（誰でも使えること）という観点において、ユーザビリティほど根幹に関わる概念ではありません。

【解説】

正解: 2 視覚的に直感的な方法で情報を伝えること

この問題は、情報伝達手段としての「ピクトグラム（絵文字）」の役割とメリットを理解しているかを確認するものです。

正解は2の「視覚的に直感的な方法で情報を伝えること」です。ピクトグラムは、非常口のマークやトイレのマークのように、文字を読まなくても「絵」を見るだけで何を表しているかが瞬時にわかるようにデザインされた図記号です。

選択肢1の「情報を隠すこと」は、情報を伝えるというピクトグラムの目的と矛盾します。選択肢3の「複雑な情報を詳細に伝えること」については、ピクトグラムは単純化された図形であるため、細かいニュアンスや詳細な説明を伝えるには不向きであり、誤りです。

【解説】

正解: 2 科学論文の注釈

この問題は、ピクトグラムの特性（単純性、視認性、言語非依存性）を踏まえ、どのような場面での利用が適しているか、あるいは適していないかを判断できるかを確認するものです。

正解は2の「科学論文の注釈」です。科学論文のような専門的で詳細な説明や、厳密な定義が必要とされるテキスト情報において、単純化された図記号であるピクトグラムは正確な情報を伝える手段として不向きです。

選択肢1の「公共施設の案内標識」や選択肢3の「非常口の表示」は、不特定多数の人が利用し、緊急時などにも瞬時に意味を理解する必要がある場所です。これらはピクトグラムの「直感的に伝わる」という特性が最も活きる場面であり、使用場所として適切です。

【解説】

正解: 1 特定の言語に依存せずに理解できるから

この問題は、ピクトグラムがなぜ「ユニバーサルデザイン（すべての人のためのデザイン）」の手法として採用されるのか、その理由を理解しているかを確認するものです。

正解は1の「特定の言語に依存せずに理解できるから」です。日本語が読めない外国人や、まだ文字が読めない子供であっても、図記号であれば意味を理解できます。このように「言語の壁を越えて情報を伝達できる」点が、多様な人々への配慮であるユニバーサルデザインの一環とされる理由です。

選択肢2の「装飾的な目的」はデザインの一部ではありますが、主たる理由ではありません。選択肢3の「複雑な概念を伝える」ことは、単純化された図形であるピクトグラムの苦手とする分野であり、理由として不適切です。

【解説】

正解: 2 複雑な情報を視覚的に簡潔に伝えること

この問題は、「インフォグラフィック」という用語の意味と、その作成目的を正しく理解しているかを確認するものです。

正解は2の「複雑な情報を視覚的に簡潔に伝えること」です。インフォグラフィックは、Information（情報）とGraphic（図形）を組み合わせた言葉で、文章や数字の羅列だけでは理解しにくいデータを、図解、グラフ、地図などを用いて整理し、ひと目でわかるように表現したものを指します。

選択肢1の「見た目の美しさだけを重視」することは、情報をわかりやすく伝えるという本来の目的から外れてしまいます。選択肢3の「情報の一部を意図的に隠すこと」は、情報の可視化という目的に反しており、誤りです。

【解説】

正解: 1 データの視覚的なプレゼンテーション

この問題は、インフォグラフィックがビジネスや実務のどのようなシーンで活用されるのが効果的かを理解しているかを確認するものです。

正解は1の「データの視覚的なプレゼンテーション」です。プレゼンテーションにおいて、市場調査の結果や売上の推移などの数値をグラフやチャートで視覚化して示すことは、聴衆の理解を助け、説得力を高めるために非常に効果的です。これがインフォグラフィックの典型的な活用例です。

選択肢2の「装飾的な壁紙デザイン」は、情報を伝えることよりも美観が目的となるため、インフォグラフィックの主用途ではありません。選択肢3の「音楽の解説」も、一般的には音声や楽譜、文章が主体となるため、データの視覚化とは文脈が異なります。

【解説】

正解: 3 情報量をできるだけ多くすること

この問題は、効果的なインフォグラフィックを作成するためのデザイン原則と、やってはいけないこと（不適切な対応）を理解しているかを確認するものです。

正解は3の「情報量をできるだけ多くすること」です。インフォグラフィックの目的は「わかりやすく伝えること」にあります。情報を詰め込みすぎると、どこを見ればよいかが分からなくなり、かえって理解を妨げてしまいます。不要な情報を削ぎ落とし、要点を絞ることが重要です。

選択肢1の「情報の視覚的な明確さ」は、パッと見て意味がわかるようにするために不可欠です。選択肢2の「デザインの一貫性」も、色使いやフォントを統一することで情報の信頼性と読みやすさを高めるために重要な要素です。これらは適切な要素です。